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週刊NY生活コラム連載60回記念アーカイブス9
第46回          2017/8/18   
季節柄、これは私個人の感じ方かもしれませんが、夏の介護事業所には、笑顔が多いような気がします。高齢者だって、寒い時期よりも体の細胞が活性化するのでしょうか。夏といえば、季語にも表されるように、たくさんのキーワードが思い浮かびます。スイカ、かき氷、風鈴、ひまわり、朝顔、浴衣、麦わら帽子、高校野球、盆踊り、夕涼み、里帰り、お墓参り、キャンプ、ラジオ体操、花火、そして、海。
 しかし、そのうちのいくつかは、高齢者や認知症、障害者になったら、そのうちのいくつかは諦めないといけないのでしょうか?夢は夢でしかなくなるのでしょうか?来年からの介護制度改正では、これまでの「お世話型の介護」から「やりたいことがやれる介護」に変わっていくでしょう。私も「介護のあり方」が変わることを見据えて、考えや行動を変えています。例えば、私はこの夏に始めたことは、車椅子のお子さんや高齢者と「海水浴を楽しむ」支援をさせていただいたことです。それは「ユニバーサルビーチづくり」という神戸須磨海水浴場での「まちおこし」のひとつでもあります。関西では初めての試みとのことですが、その歴史は1997年に茨城県大洗ビーチから始まったそうです。その発想は「車椅子・障害・高齢者だから」という福祉を特別視したものではなく、当たり前のことを当たり前にやろうということです。ライフセービングクラブ代表者:足立さんは「ゆくゆくは、もっと海を好きになってもらって私たちと一緒にライフセービング活動に参加して欲しい」と健常者と障害者の垣根を本気で取っ払おうとしておられます。実は、私自身も和歌山の海でライフセーバーとして10年慈善活動をしていますが、これは私の「介護のお仕事」とは全く「別物」として考えてしまって、この二つの活動がコラボできるとは10年間、考えもしませんでした。大変恥ずかしいです。さらに、この活動の先には国が進めるダイバシティ戦略、CCRC等の「ひと・しごとづくり」の要素も持っています。私自身が、生きてきて身につけたことを「介護」や「障害」に応用していくことをもっと考えて行動しないといけないなと思いました。

そして、季節ものといえば、もうひとつの夏の風物詩。今年でなんと40年目を迎える「24時間テレビ」が8月26〜27日にあります。実は注目すべきは、その裏番組NHKの「バリバラ(バリアフリーバラエティの略)」です。
両番組の相関関係はここでは申し上げませんが、後者が伝えようとするのは「障害と感動の方程式」のアンチテーゼです。オーストラリアのステラ・ヤングさんという先天性骨形成不全症の方(ジャーナリストコメディアン)が、今の異常な世界に伝えたいことを簡潔に表しました。「障害者は感動の対象物ではありません」「障害者が克服しなければならないことは自分の身体の障害ではなく、今の社会の方がより強く障害になっているのではないか」「障害者へ程度の低い期待をされない世界になって欲しいし、車椅子の人が目の前に現れてもまったく驚かない世界で生きたい」とのこと。 
 誰だっていつ、どこで、どういう障害者になるとも限りません。その瞬間を境に諦めなければならないことが増える社会ではなく、いつまでも当たり前に「夢」を持って生きる世界にしたいものです。少なくとも、障害者を見て「自分よりも下がいるんだ」と勝手に「勇気」を持つことは、自分の「心の歪み」を自覚しなきゃならんなと思う気温35度、高校野球もひと段落、スイカを食べながら思う土曜夏の午後です。
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第47回    2017/9/8   
今回はご両親をみてもらうご家族様にとっても他人事ではない介護現場の「人手不足」について、どのようなことが起きているのか、またその施策についての一端の情報を共有したいと思います。
最近、国の政策の中からもよく聞く言葉として「パラダイムシフト」という言葉があります。人によっては「何を今さら」という説明不要の言葉かもしれません。国語辞典から抜粋すると「時代や分野において支配的規範となる物の見方や捉え方が、革命的かつ非連続的に変化すること」をいうようです。これを介護の現場で起きている「離職率の高さをどう解決していくか」に「手法」として当てはめてみたいと思います。もしかしたら、「人手不足」問題を抱えている会社全般にも当てはまるかもしれません。
例えば、バケツに水をどんどん注ぎ込んでいっても、穴が空いていれば、注ぐことが無駄な労力になってしまいます。これが職場であれば、「人手不足を解消することは人を入れることしかない」と支配的規範となる考えになってしまうことに相当します。そこで、穴をふさぐための研修「グループワーク」をします。まさに「人手不足100%」で全員が凝り固まった考え方をもみほぐす作業です。一つ目のテーマは、「人を採用することで起きるデメリット」「人を採用しないメリット」と思っていなかったことをKJ法で意見を積み上げていくのです。最初こそ惰性的な意見しか出てこないのですが、その数が増えるほどに「本当に自分たちは人手不足で困っているのか?」という声が半分ほどになることもあります。これが「裏」意識の芽生えです。二つ目には「無責任なゴシップ」という「表」意識をあぶり出す作業です。「ゴシップを言う人には何があって、何がないのか」「ゴシップの対象になる人には何があって、何がないのか」をざっくばらんに意見を出し合います。ここで注意しなければならないのは「ゴシップを禁止すればいい」と言うのは逆に臭いものに蓋をすることになるのでNGです。意見は漫然と繰り返されるかもしれませんが、意見が積み上がってくるほどに「人のありがたさ」が水のそれのように心身に沁みてくるものです。つまり無用な新人いじめや仲間意識を共有するような新人査定が減ってくるのです。

特に日本人の気質は、自分と異なったものや人を受け入れにくい傾向にあります。これから世界的にも未曾有の高齢化社会を受け入れなければならない我々民族にとって、「組織の裏意識」に気づくことが「新型パラダイムシフト」ではないかと思うのです。たった数時間でできるこんな勉強も取り入れていってはいかがでしょうか。
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第48回     2017/9/22   
株式会社ヘルプズ.アンド.カンパニー 西村栄一


今回は、おすすめ介護の本の紹介をします。
最近、私が強く思っていること。皆さんも強く感じておられると思いますが、世代間を問わない「価値の多様化」です。いわゆる「◯歳なんだから年相応にしなきゃ」とか、「俺が若かったらもっとチャレンジしたのになあ」が激減してきていることです。つまり年齢を基準にしない世代のボーダレス化が進んできているのを感じます。高齢者を対象としたサービス造成や商品開発のアドバイスをしている私としては、かつて呼ばれていた「高齢者」または「アクティブ高齢者」という2つの領域だけでは割り切れない、もっと多種類の高齢者層が広がっていることは肌感覚でもわかっていました。それを目からウロコのように書かれた本の著者でもあり、友人の堀内裕子さんからの紹介「新シニア市場攻略のカギはモラトリアムおじさんだ!(編著:株式会社ビデオリサーチひと研究所)です。こういうニーズの多様化を高齢者に絞って分析していただくと、時代の啓蒙本としては本当にありがたいと思います。「老後=暗い」とう既成概念を突破できるきっかけになるからです。そもそも「老」と「後」という組み合わせ自体が、もう死語ではないでしょうか。この本では高齢者の価値観のタイプを6つの因子で説明しきっていることである。●経済的豊かさ欲求、●友人との繋がり欲求、●伝統的家族観、●社会との繋がり不安、●新しいものへの意欲、●シンプル・スローライフ志向。いかがでしょうか?高齢者を語る時に「シニア」か「アクティブシニア」か、2面だけでしか語ってこなかった商品造成やサービスが今までなぜ失敗してきたのか、この因子の発見だけでよくわかると思います。本当は19の価値観があるとも言われているものを絞って6グループ化したわけですから、そこからだけでも湧き出るヒントは限りないと思います。特に私が注目したのは本のタイトルである「モラトリアム」という言葉が相応する「社会との繋がり不安」です。新型シニア層として変化や刺激に親和性を持ってはいるが、いまいち積極性に欠けているため、「気がつけばこんな年齢に」「老いを受け入れきれない」という心の準備が整う前に「死」を現実的に捉えきれない層がなんと6因子の中でも一番多く3−4割を占めるというのです。言われてみれば、私もこれまで受けてきた教育やメディア情報、友人との会話の中でも、避けてきた領域だったと確信しています。介護の仕事に携わっていても「死」や「病気」「老化」「障害」を自分ごととして心のどこかで「別」としていたのか、関わりすぎてマヒしていたのか、改めて「自分事」として自覚し、伝えていかなければならないと感じました。まずは、「人生ノート」にじっくり時間をかけてこれから5年くらいかけて自分の50年の振り返りをメモレベルでいいからやっていこう。それがこの本から得た教訓でもありました。

そして、余談ではありますが、今月、度肝を抜かれた「Forbes Japan 10月号」。表紙には個人的にも親しくさせていただいている在宅医療で3000人の看取りをしてきた佐々木淳先生が出ていたのを本屋で発見して驚きました。ブルーバックでメガネをかざしたポーズがインパクト大の表紙です。内容は「AI×在宅医療、介護、遠隔診療」が、これまで限定的な「専門書」で書かれていたことが、一般書籍やビジネス書でも普通に採りあげてくる時代になってきていることに感慨深いものがありました。しかし、佐々木先生が表紙になるなんて先月会った時にはそんな素振り全然なかったのに。びっくりです。最後は、個人的なニュースですみません。
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第49回   2017/10/13   
AI(人工知能)に介護のケアマネジメントができるのか?
介護に関わる人は統計上、日本国内約150万人とのこと。そのうちケアマネジメントを行うケアマネジャーは全国で13万人。実際に、そのケアマネジメントを人工知能に代わってどのレベルまで期待できるのでしょうか?
レベル1. 人工知能が自動的にケアプランを作れるようケアマネジャーを支援する。
レベル2. 人工知能がケアマネジャーに代わって自動的にケアプラン(書類)を作る。
レベル3. 人工知能がケアマネジャーに代わってケアマネジメントをする。

例えば、ケアプラン作成前のアセスメントや興味・関心シートの人工知能に「いつまでも元気であり続けたい。」とデータ入力すると、「元気の定義は?」と人工知能が考えなければなりません。
人によって「元気」の基準はまばらです。WHOでも定義されている4つの元気「肉体的に病気のない身体的元気」「心の病気のない精神的元気」までは計測できても、人工知能導入によって、「仲間や家族に恵まれている自己価値が認められている社会的元気」、「魂の叫びの霊的元気」までも計測できるのでしょうか。そこで、理想のケアマネジメントに近づけるための「人工知能でできるケアプラン」のきっかけ作りをしようと取り組みを始めた団体があります。官民ファンドの産業革新機構が設立した新会社シーディーアイ社は「人工知能を活用してケアプランを提供する」を目的として設立されました。シーディーアイ社に期待されていることは、「日本が世界で唯一勝てる分野が、介護の人工知能ではないか」と注目されている点です。
日本は、健康立国で、世界では類を見ないほどの過去数十年の国民の健康データや、20年近い介護のアセスメントやケアプランが経年で保管されている実績があります。
 私は、シーディーアイ社の関係筋から情報を入手し、この人工知能の機械学習の機能の一つでもあるディープラーニングについての方向性を確認できました。
シーディーアイ社は、最短で2019年4月には実装したケアプラン自動作成機を稼働させようとしています。あと半年以内のことですが、人工知能の年齢が月ごとではなく、日ごとに成長している。
つまり、現時点(2017年10月)に5歳程度の知能であっても、データを入れるほどにあと半年で6歳から10歳程度の知能進化は見込まれているそうです。

よって、先進しているアメリカの成功例と、日本での介護データの応用が計画通りに進めば、
「レベル1. 人工知能が自動的にケアプランを作れるようケアマネジャーを支援する」までは可能なのではないかという結論に達することになります。前述しましたように、ゲートキーパーとしてのケアマネの支援も合わせると、初めは人工知能とケアマネの「共存」という色が強いでしょう。

さらに、精度の高いものに仕上げていくために、関係者が強く言うことは、そのデータの元となる「地域」が大事だと言います。地域が「介護にならない、もしくはなったとしても自立支援が大事なんだ」という住民自身がこれまでの介護への考え方を変えて、自立支援介護の啓発活動で地域を育てることで、より理想の高い人工知能が生まれる可能性に近づくとことです。
 しかし、そこまで人工知能が進化すると、心配なのは、いわゆる「悪意あるシンギュラリティ(技術的特異点)」がケアプランに起きるリスクのことです。つまり、偽装や望まないデータの習慣的なインプットをすることで、人工知能を暴走させて、間違ったケアプランを作る悪意あるリスクをどう止めるかという点です。 
 関係者に聞いたところ、「例え、偽装データが全体の3割までも入力された場合でも、残りの7割の適合データがそのケアプランを排除修正していくようにできる。その修正力こそが『地域力』」とのことです。地域や共生の力で協力しあって、人工知能を育てていくんだという理念に勝るものはないといいます。人工知能に血を流し、息を吹き込んでいく。理想の自動ケアプラン作成手法を、自動翻訳機に例えるならば、英語のI love youを「私はあなたを愛します」と色気のない訳にせず、夏目漱石の『今宵は月が綺麗ですね』と訳したという逸話に通じる訳ができる、そんな寓話レベルまでに、ケアプラン作成の支援になれるように、息を吹き込んでいきたいものです。
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第50回  2017/10/27   
株式会社ヘルプズ.アンド.カンパニー 西村栄一

日本の介護事情も連載50回目です。いつもお読み頂き本当にありがとうございます。ロング連載を本当に関係各位皆様に感謝してもし尽くしきれません。また、来年明けに生の介護情報を提供、そして、ご意見にお応えさせて頂きます。乞うご期待ください。はからずも私の年齢も50歳。日本の平均寿命は男性81歳、女性87歳です。遡ること昭和初期の平均寿命は49歳だったということを考えれば、どきっとするし、今一度「生きる」を考え直したくなります。
そして、50歳になると日本ではその寿命の名残というか、「加齢特典」というのがあります。嬉しいような、「余計なお世話だ」というべきなのか・・とほほほ。今週、日本ではプロ野球日本シリーズやっていますが、選手全員年下ですもんね。下り坂を自覚しながら、老いを受け入れて、人生の終い方とかやらんといかんですね。そこで、今回は「日本の介護事情」でなく、知っておきたい日本の「50歳からの加齢特典」を厳選して紹介します。
1. 旅行
乗り放題15000円とか、特急40%割引等。有名な「JRフルムーングリーンパス」。夫婦合計で88歳以上。JR線のグリーン車が割引。(夫婦というのがどうかと・・)
2. アミューズメント
ボウリング3ゲーム980円通常料金より400~600円値引き。カラオケもあり。
3. 食べ放題
飲食種により割引が変わりますが、特に焼肉は「50代以上10%引き」というところが増えてきています。
4. 映画鑑賞
条件次第で最新映画で一般より800円ほど安くなることも。
5. 各種スクール
「外国語」マンツーマン指導。「音楽レッスン」楽器なし、初心者も出来る。「パソコンスクール」月4回で月額9800円。「シニアドライバーズスクール」長年の運転の自己流運転を見直す。料金は1回1000円。

現在の日本のビジネスでは、世界最前線のサービスや商品展開が、すべての産業で「高齢者」を対象として急伸していることは間違いないですが、ターゲットを50代にまで下がってきていることはいいことだと思います。ただ、「俺はまだそんな年じゃない」というプライドと、老いを受け入れきれない気持ちの改革は顧客側への覚醒の教育が必要なのかなとも思う50歳でした。
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週刊NY生活コラム連載60回記念アーカイブス8
第41回       2017/6/3   
気づいたらもう夏の気配。毎日の朝飯から夕飯までの時間の流れはすごくゆっくり感じているのに、季節はあっという間に変わるように感じるのは、生き方が充実しているのでしょうか。それとも無駄に時間が過ぎているのでしょうか。そんな土曜の朝に本コラム書かせていただいております。一行書いては喉が渇いたと水を飲み、また、二行書いては背伸びをし、なかなか進まないなあと、昼飯に手を伸ばし、お腹いっぱいになったといい、ちょっと目をつぶりを繰り返すうちに夕方になっているんですよね。たぶん。そんな好き勝手に生きても、あと20年もすると「あなた要介護2です」「認知症です」と言われて、好き勝手にやることに制限されてしまう、または、勝手に自分の生活目標を「介護のプロ」を名乗る福祉関係者とやらに、個人情報の身ぐるみも剥がされ、ケアプランを組まれて、3か月おきに自立支援度を評価される被験者のような高齢者になるのは嫌だなあ、もっと自由に老いていきたいなあと、「2018年度介護保険制度改正の方向性」の裏側に見え隠れする自分の老後に鬱々としながら、まだ熱々のコーヒーに手を伸ばす土曜の昼下がりです。

 ところで、今日も介護事業所現場で、日中の気温が30度を超えて、職員も汗だくで入浴介助、レクをやっています。早めのエアコンで結構部屋を冷やしたかと思うと、夜間は17度と温度差10度以上で職員でさえも体調を崩しがちです。ましてや、そのエアコンに付き合わなければならない高齢者の体調がついていけないのは当然のことです。「自分たちが暑いから(寒いから)、高齢者も同じ」というのは大きな間違いです。冬の寒い時は「ヒートショック」が原因で年間1万人以上がお亡くなりになるくらいです。室温・気温差は高齢者の体調急変の危険が潜んでいます。「温度計」「湿度計」を目安に高齢者をいたわりましょう。赤ちゃんも高齢者もついていけるような環境づくりをしていきたいものです。

この6月(季節の変わり目)に対策したいこと。
真夏へ向けての体力づくり、そして、秋冬への準備。高齢者だけでなく、私たちだって大切にしたい体力づくりですね。つまり6月は一年の自律神経を鍛える大切な季節の変わり目のチャンスなのです。自律神経とは日中や活動時に働く交感神経と夜間やリラックス時に働く副交感神経で構成されています。自律神経に優しくするためには、例えば、「いつもより栄養バランスに気をつける」「ちょっとした運動習慣や5分程度のストレッチ」「いつもより多めの睡眠をとる」そして、「水分補給」です。ここではアルコールやお味噌汁は含みません。一日1500ml(50oz)程度を意識してください。高齢者はなおのことですが、水分制限がされている持病の方はお気をつけください。

水分の減少は体調の変化に大きく影響しています。例えば体重60kgの人の体内水分量はその60%=36kgです。そのうち水分減少が1%(0.36kg)で、まず「喉の渇き」が起きます。しかし、高齢者の場合、感覚の鈍化のせいで気づかない場合もあります。
そして、水分2%(0.72kg)減少で、めまい、吐き気、ぼんやり、食欲不振。さらに3%(1.08kg)で、汗が出なくなり、喉の乾きの感覚も無くなって、まさに熱中症から死に至る危険が潜んでいるといえます。

この6月は一年で一番「自律神経に優しく」そして、夏に備えたいものです。

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第42回     2017/6/16   
骨太の方針2017。6月9日に出ましたね。昨今飛び交っている政策的キャッチフレーズは「三本の矢」とか、「未来投資」とか、目を惹くものが多くなってきています。他にも面白フレーズはたくさんあるのですが、かつての高度成長期の池田勇人氏の「所得倍増計画」や田中角栄氏の「日本列島改造論」よりも、なんとなくいつ叶うのかわからないボワっとした夢を追いかけるフレーズのような気がしないでもありません。
 ところで、その「骨」が「太い」とやらの「方針2017」には何が書いてあって、ここ数年の骨太とどう違うのでしょうか?
3-5年前の骨太の方針の際には、「デフレ脱却」「日本経済再生」「東日本大震災からの復興」「システム・制度の改革」を強く打ち出していました。それと、「技術革新」「女性の活躍」「教育再生」とありましたが、今回の方針はこのように変わりました。(ところで、これらの過去の方針の達成状況は評価されたのでしょうか?達成前にキャッチフレーズだけが衣替えした感じがありますが・・)
2017年は、何と言っても、第一に「健康寿命の延伸」。何が何でも「健康第一」です。これはあたりでしょう。医療も介護も必要とされない社会の実現のためにも「健康第一」です。その上で、高齢者が社会的役割を周囲にも本人にも自覚できる社会の実現です。デフレ脱却(経済再生)だって、復興だって、教育だって、健康でなければ成り立たないでしょう。それについて行くように「一億総活躍」「働き方改革」「地方創生」なのです。ただ、この方針(50ページ分)を読んでいて気づいたのは、この健康寿命の延伸の具体策として「遠隔医療の促進」という言葉がさらっと書かれていることに驚きました。いわゆる「ロボット(スマホも含めて)で健康管理が行われる」という「技術革新」はもう含蓄されているのです。それは、国が社会保障制度改革をも含めた「第4次産業革命」というべきロボットイノベーションを社会生活に取り込むことは当たり前の施策で、それが前提で「Society 5.0」の実現を目指そうとしています。
Society5.0とは、①狩猟社会、②農耕社会、③工業社会、④情報社会に続く、人類史上5番目の新しい社会「社会課題を解決できる社会」のことであり、イノベーションを活かしてこれまでと違った十人十色のニーズに合わせたサービス提供で可能であるとしています。その屋台骨として、それら住民のニーズを支援する「プロ介護」は日本の産業に欠かせないものとなってきているのです。しかし、介護という仕事にその使命や自覚が全体に伝わっているのかどうかといえば、まだ少ないです。それは偏見を変えるための「教育」を持って国民全体に根付かせることが必要なのです。


「未来投資戦略2017」では、「健康寿命の延伸」に次いで、「移動革命の実現」、「サプライチェーンの次世代化」、「快適なインフラ・まちづくり」、「FinTech」の5つを戦略分野とし、政策資源を集中的に投入していくとしています。この戦略分野の中から次回は、介護の仕事が繋がれる「快適なインフラ・まちづくり」で注目されている地域の事例にスポットを当ててご紹介します。
 
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第43回     2017/6/30   
Society5.0という提唱は「社会課題を解決できる社会」を作ることがこれからの日本の社会保障制度改革と言われています。それは没個性の一律化されたものにのっかるのではなく、十人十色のニーズにこたえられる「快適なインフラ・まちづくり」のことを指します。
とはいうものの、これまでの介護保険制度は、全国一律のルールで運営されてきました。地域の特性(都会も田舎も、暑いも寒い等)はもとより、高齢者の個性を把握してサービスを提供することはとんでもないことでした。個別アセスメントや定期的なモニタリングはありましたが機能不全なことが多かったです。これからのsociety5.0に含まれている言葉「快適な」ということは「幸せ」でなければならないのです。今回の国の指針については、国が初めて「個人の幸せとはなんなのか?」ということに焦点を合わせてきたことに、私は感銘を受けました。(一億総なんとかという施策…それはさておき)

モデルケースとして、大阪府大東市の「元気でまっせ体操」をご紹介します。一見なんとも大阪らしい、冷やかしかと思われるネーミングの体操ですが、これが単なる体操の域を超えて「市民を巻き込む」壮大な力を発揮しているのです。大東市は人口 12万人、65 歳以上高齢者3万人の中都市です。体操普及の特徴としては、行政がやるのではなく、「住民主体」で100以上のグループが体操教室を立ち上げ、約2000人の高齢者が自主的に参加するまでとなっていることです。もちろん、これをきっかけとして、これまで引きこもりがちだった高齢者も、「元気でまっせ体操に参加するのが当たり前」という雰囲気から「参加したい」という習慣につながるようになりました。また、体操の効果は介護予防だけにとどまらず、情報発信する行政からの一方的な情報が、高齢者側からも自然に発信されるようになり、孤独死や不衛生な生活(ゴミ屋敷)を防止したり、栄養状態、口腔ケア、認知症の悪化の早期発見にも役立つようになり、それが市の福祉財政の軽減の「武器」にもなったことです。

そして、それを聞いた別の地域では「ほほー。そんな効果的な体操があるならうちの地域でもすぐに導入しよう」と始めるところも増えてきているようです。ただし、ここで気をつけなければならないことが2つあります。例えば、ひとつ目。「百人収容の体育館」に三人しか来なかった。「だめだ。やめよう」ではなく、地域に合わせて軌道修正しながら「継続する」ことが大事です。ふたつ目は、私のようなビジネス慣れしたリーダーがやってしまいがちなことです。やり始めの当初に鼻息荒く「まずは1年で12回やろう。最初は3人でも、1年後には30人集客していこうぜ」と目標発言すること。これは、住民主体で、自然に集まったはずのメンバーが次第に「強制」を感じるようになって、離れていってしまう失敗の可能性があることです。大東市の体操の成果は、住民主体で、自然で、居心地よく、いろんな意味でゲーム性を持って、面白く、集まった一人一人の個人の幸せをリーダーが真剣に考え、その人に合った暮らし方や介護予防、持病への対応を小グループから始めたことに原因があると思います。二宮尊徳先生の言葉「積小偉大」のように、「何事も順というものがあり、気に逸って速成を願ってはならない。小は自らの身の丈にあったもの、平凡なものでありそれが集うことでやがて大なるものへとなる。」を大切にしながら、その地域に合った、個人に合った「快適なインフラ・まちづくり」を進めていきたいものです。 

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第44回    2017/7/14   
暑いです。日本。ニューヨークもかなり暑いと聞いてます。いかがお過ごしでしょうか?今年の雨も雷も異常じゃないでしょうか。毎年言われていますが、今年は特にテレビの速報ニュースのテロップ「特別豪雨警報」や「短期集中豪雨警報発令」等でビクッとすることが多い夏です。豪雨災害、そして地震と各地での犠牲になられた方、ご家族の皆様へ心より哀悼の意を表してご冥福お祈りいたします。

さて、前回、高齢者に優しいまちづくりは「日本の社会保障制度改革」につながると言うお話をさせていただきました。老いも若きも自分の「半径50m以内の幸せって何だろう?」って考えるだけでいいのです。今回は「ここが変だよ日本の福祉。障害者への対応編」です。「まちづくり」といっても、様々な個性ある民がいます。そこには必ずしも健常者だけとは限りません。「老若男女」という以外にもっと個性的な民で構成されているはずなのです。なのにマイナーな存在は影に隠れて、メジャーのためのまちづくりのなんて多いことか。「日本に限ってそんなことない。おもてなしの国ですから」とそんな声が多いのは大きな誤解です。以前、本コラムでも「障害者差別解消法」をテーマにして書かせていただきました。施行されて1年半近く経って、障害者等のマイナーへの偏見が減っているのかといえばそうではなく、実は裏事情で聞こえてくるのは、「日本は止むを得ず国連が定めた障害者権利条約へ批准した対策だけでしかないのではないか」と皮肉交じりにいう関係者も多いことです。そんなさなか、こんなことが起きました。「日本の飛行機会社の車椅子客の搭乗拒否」です。

6月のある日、ある空港のカウンターでの接客の際に「歩けない人は乗れない」と会社側が車椅子の方の搭乗を拒否したというのです。理由は、歩けない人を搭乗させる機材が無いからとのこと。本来であれば、「仕方ない」と客も諦めることが多いかもしれません。しかし、この客は「同行友人の手を借りて搭乗できないか」と食い下がったのです。困った会社側は上層部からの指示に従ったのでしょうか。やはり「友人の支援があってもダメ」との決断。それとも、悪しき前例がそのあとの公平性を侵食してしまうということでしょうか。食い下がる客はついに、車椅子を降りて、下半身を引きずりながらタラップを自身の腕の力で搭乗しはじめたというのです。友人は手を貸せない。ましてや、そういう判断をした会社側も放置するしかない。異様な光景は空港内に大勢の客の前に晒されてしまったのです。もう一度言っておきます。これは日本で起きた先月のことです。私は本当に驚きました。しかし、もっと、驚くべきは、日本国内のネットの反応です。アメリカ在住者からすると「飛行機会社への非難」がほぼ100%だと思います。しかし、日本国内では「車椅子の搭乗者への非難」もかなりの数だったそうです。その数ほぼ半々。その意見の一部は「障害者は格安チケット購入すべきではない」「車椅子で搭乗することをわざと事前に連絡しなかった悪意があるのではないか」「当たり屋、クレーマーじゃないのか」とのこと。日本は「おもてなしの国」と宣言したり、内閣府が推進するアジア健康構想で発表された「介護サービスの輸出」だったり、「誇り高き日本の心」を世界中に知ってもらおうとは言うけど、それは井の中の蛙であって、まだ2020年のパラリンピックオリンピックをお迎えするには準備万端ではないかも。例えば、もし、「事前連絡なし100人車椅子搭乗客」が来ても、笑顔で迎えられる日本。それが出来て、初めて「本当の日本のおもてなし」かもしれないなあと感じた出来事でした。あと2年半…間に合うかな? 

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第45回    2017/8/4 
遠くに離れて暮らす両親や、独り暮らしの親が心配な方も多いと思います。
日本ではそのための見守りグッズが多く活用されています。
例えば、魔法瓶のお湯を沸かすスイッチを入れたらメールされたり、ベッドや床の振動で生体のお知らせするセンサー、また、外出のログを記録するGPS機能を備えた小型端末をいつも使う靴に設置させたりして、孤独死や徘徊を予防する動きは家族よりも行政主導で動き始めています。さらに、これは先週、アメリカから入ってきたニュースですが、ついに体内にマイクロチップを埋め込む企業までもが出てきたとのこと。未知の「害」を恐れるか、便利さを優先して取り込んでいくのか、日本での動向に注目したいところです。
さて、私自身にも、独り暮らしの親がいるので、今出来るもっとも簡単な方法を利用しています。それは、「余ったスマホの再利用」です。簡易の「監視カメラ」として、親宅のリビングにスマホを設置しています。その方法は次の通りです。

1 親宅のスマホの専用電源の確保。
2 使わなくなったスマホに電源コードをつなぐ。
3 親といえども出来るだけ手の届かない位置か、固定できるところに設置する。
4 通信環境を確認する(Wi-Fiが望ましい場合がある)
5 自分スマホやパソコンにアプリをインストールする。
アプリ例:「あんしん監視カメラ」「Home streamer Lite」「Motion Detection Camera HD」「Photo Request」等。

アプリによって、動画であったり、写真であったり、センサーのように感知した時に映像を送信してくれたり、様々です。いずれにせよ、高価な費用もかからず、24時間どこででも、発行される専用のログインIDやパスワードを部屋の状況確認することができます。

設置について最大の注意点は、「個人情報」です。いくら「心配しているから」と言っても、一個人であることの尊厳にむやみに抵触しないようにしてください。行き過ぎるとそれは拘束に相当し、「虐待」の一つとして扱われるリスクもあります。「本人の承諾」を得ることは当然ですが、そこに判断力が備わらない場合もあります。そのような点にも十分配慮して試してください。
 

もう一つ。離れて暮らす親の状況確認について、既に介護施設に入居されている場合もあると思います。または、まだ在宅生活の継続中で、定期的にヘルパーさんが来てくれたり、デイサービスに通っていたりされているかもしれません。そして、介護事業所として、そのサービスの折に、親御様の状況を記録していかなければならないのです。サービス提供ごとに状況を報告してくれる事業もあれば、月末にまとめてモニタリングの一環として報告していただくこともあるでしょう。しかし、最近では、家族様の安心のために、それら記録を介護事業所と家族の双方向情報共有だけでなく、主治医やケアマネジャー、各種セラピストや地域包括支援センター等と複数の連携によって状況をSNS化されるようにもなってきています。
それが、国が進めている介護記録のICT化、ケアプランのビッグデータ活用によるAI化への過程の一部でもあるのです。離れて過ごす親の介護が心配でも、報道される介護のニュースさえ専門用語過ぎて分かりにくいことも多いかもしれません。「もっと説明して」と介護事業所に詰め寄っても、実は、介護の現場でも理解できていないことが多いです。ましてや、ご家族様に伝えることが後手になってしまうこともあるでしょう。このコラムにて、それをどう捉えるか、要約するか、今後も手を緩めずに皆様にお伝えしていきたいと思います。

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週刊NY生活コラム連載60回記念アーカイブス7
第36回       2017/3/17   
アメリカにお住いの方にとっても、自分ごと、両親ごととして、特に気になるのが、もしも、日本に帰ったら介護の「費用」はどのくらいかかるのかという問題だと思います。ちょうど、当社と主要メディア主催で3月末に開催予定のセミナー企画があり、アメリカにお住いの皆様でも参考になると思い、そこで事前アンケートの中から2名様のご質問を抜粋しました。ご紹介させていただきます。

事例1)60代(女性)独身、子供なし
終の住処として老人ホームを探している。自立のまま入居し、生活し続けて、そこで介護が必要な状態から看取りまでできればと思っている。
質問1、要介護認定になると再契約が必要か?
介護施設は基本的には「65歳上で要介護認定者」という要件がほとんどだが、最近では、健常者で、夫婦で、勤務しながら等でも入居を希望される方も増えています。「契約」については、健常者としての暮らしと要介護者としてのそれが変化することがありますので、お住いの棟が変わったり、常時見守りや介護保険法の適用によるサービス提供が発生したりする場合には、契約が必要となります。

質問2、他の施設に移る必要があるか?
高齢者施設の種類にもよりますが、例えば、こういう4つのケースがあります。
1. 病気やケガによる長期入院
介護施設は医療機関ではないので、専門的な医療処置で入院が長期(平均3か月)だと施設から退去を求められることがあります。

2. 認知症の進行
例えば、暴力行為や暴言、他人の居室に入る等、他入居者に支障がでると判断された場合は、退去を求められることがあります。そのレベルについては施設ごとに異なります。

3. 月額費用の滞納
月額費用が払えず、身元引受人も支払いが難しく、今後の支払い見込みも立たない場合、施設から退去を求められることがあります。

4. 運営会社の倒産
運営会社が倒産閉鎖になってしまう場合、それでも「500万円上限」で前払い金「保全義務」があります。しかし、義務なのに保全措置をとっていないところもありますので、契約時に確認する必要があります。また、グレーな部分としては、施設が継続されても、引き継いだ別会社のサービスが改悪されることも要注意ポイントです。

契約の際には上記4点を様々な観点から確認しましょう。


質問2、施設の種類によってどのようにかかる費用が変わるのか?
・住宅型有料老人ホーム=食事等サービス付き「居住施設」。要介護になった場合、外部介護サービス事業者と契約必要。月10~30万程度。
・サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)=バリアフリーで見守りサービス付き「賃貸住宅」。要介護になった場合、外部介護サービス事業者と契約必要。月8~20万程度。
・高齢者向け住宅、シニア分譲マンション=いわゆる無認可のため、全国にあるデータもバラバラ。消防法やメンテナンスも低質から超高級まで様々。月8~20万程度。
・介護付有料老人ホーム=要介護者向き。介護環境や設備、サービスも充実。一時金は数千万円〜億円もある。持ち家を売却してマンション感覚で入居する層が多い。月15~30万程度。
・軽費老人ホーム、ケアハウス=住まいに問題がある方へ支援目的の「社会福祉施設」。それぞれに入居条件、サービス内容、金額が異なる。月3~20万程度。
・グループホーム= 認知症で65歳以上。介護の支援を受け「自立」で共同生活をする施設。月15~30万程度。
・特別養護老人ホーム(特養)=65歳以上、要介護3以上。在宅生活が難しい方向け福祉施設。月7~20万程度。
・老人保健施設(老健)=入院は不要で、在宅復帰を目指す施設。医療サービス、リハビリが行われる。月8~15万程度。
次回も引き続き、事例2を書かせていただきます。

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第37回    2017/3/31   
前回に続き、当社と主要メディア主催で3月末に開催された「老人ホームの選び方セミナー」からご相談抜粋の後半です。
事例2)50代(男性)バツイチ、子供あり、持ち家あり。今はまだ健康であるが、先のことを考えると、体が元気なうちに施設入居か、在宅のままでいいのか判断に迷っている。

相談1、施設の場合と在宅の違いはどんな点があるか?

回答1、国の介護の未来を見据えた施策として、「国民の在宅生活の限界点を上げる」という目標において、「介護財政を圧迫させないためにも、国民にはできる限り在宅生活で自立したままの生活して欲しいという点では国は在宅での生活を促進しています。直近の住民からのアンケート結果でも「大多数が在宅生活の継続も最大限望んでいるという数値が出ている」という前提で、介護は制度として運営されています。国はセーフティネットの福祉として、そこは慎重に、少しずつ国民の意識を変えるようあらゆる面から取り組んでいます。例えば、次の四助について、過去、特に高度成長期1960−70年代は、公助ありきの共助、互助、自助であったものを、2025年に向けて、逆にしようというのが意識の変革、つまり、パラダイムシフトと言い換えられています。
・ 自助(自分で貯金を切り崩す、老化を遅らせる努力)
・ 互助(パートナー、親族、友人等周りからの支え)
・ 共助(地域ボランティアで、役所も含めた仲間で、介護制度で支え)
・公助(税金、生活保護等で支え)
特に3つ目の「共助」について、「地域包括ケアセンター」の全国の設置数が7228か所となっている。(平成26年4月末現在) 設置数の目標は「各中学校区域に1か所」と前提されているので、あと4000増やすことが必須課題なのである。アメリカ在住の皆さんも「日本の親が心配」「介護を受けている親のお金が心配」「面倒を見ている家族の心労が心配」等あると思います。そんなお悩みを聞いてくれて、解決の方向に導いてくれるの「あなたの代わり」にもなってくれます。ぜひ帰国の際には、地域包括ケアセンターへ訪問してみてください。

在宅介護を始める前の6つの注意点
1. 介護の原因となる病気や症状を知っておく
2. 症状を改善させるリハビリの実践
3. 環境を整える
4. 起きやすいトラブルへの対処方法を知る
5. 介護のために仕事をやめない 
6. 新しい仲間を作ること。(気を楽にしてくれる)

どうしても在宅生活は無理なので、「特別養護老人ホーム(特養)」に入居したい場合。例えば、年金収入のみ35万円、資産もなし、親族扶養なし。
この場合は、「負担限度額認定」が付与される事になります。この程度であれば「所得区分2」というのが妥当なところでしょう。さらに、「高額介護サービス」を適用した場合、個室ユニット型なら月約5万円、多床室なら月約4万円(+医療費、雑費等)です。やはり特養は安いですね。さらに、その特養が
「社会福祉法人等利用者負担軽減事業」になっているならば、そこからさらに数千円安くなるのが現状です。だから、「特養待機者52万人」のような現象が起こるのですね。

相談2、年収や資産によって特養の入居要件は変わるのか?
回答2、特養は年収や資産によって施設入居要件は変わるのではなく要介護状態や認知症の進行具合によって変わります。

相談3、老人ホームを選ぶ注意点は?
「これぞ」という答えはありません。十人十色の生き方がある以上、その人に沿った介護に対する価値観や家族観、人生観で高低差が生まれると思います。
そして、今一番重要だと思われるのが、死生観です。

次回は、この「相談3」をさらに詳しくお話しします。

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第38回       2017/4/14  
大阪で3月に開催しました意見交換会「老人ホームの選び方セミナー」のご相談の一番大きなテーマになった「老人ホームを選ぶ注意点」について、喧々諤々と意見が出ました。
結果として、百人いれば百人の生き方がある以上、血液型や星座占いのように4種類〜12種類程度に分けるのは相当難しいと感じました。しかし、こういう話し合いができるだけでも日本は高齢化社会に対して進化が著しいのではないかと思います。かつては、少年・青年・中年というくくりの外側に位置づけられていた高齢者。ましてや要介護者となれば市場開発の対象からは論外でもあったのではないでしょうか。その要介護者や高齢者の一部に「新種が発見された!」として「アクティブ高齢者」が商材やサービス開発の市場開発のヒントとして注目されたのが約30年前(1980年代)の上原謙さんと高峰三枝子さんのフルムーン旅行。その後、介護保険制度が約20年前(1990年代)に制度論議がスタートし、さらに介護予備軍「予防」の意識が出てきたのが制度開始直後の10年余前(2000年代)。高齢者も市場の中でメジャーな存在となってきました。にもかかわらず、介護の現場や、老人ホームの開発者のイメージは未だに20−30年前のままが多いのも事実です。また、そこしか見学の機会がなく、止むを得ず、そのサービスや施設を選んでしまうご家族や本人様がいらっしゃることは、私も専門家として悲しいし、ここぞとばかりに変えていかなければならないと感じております。
 かつては、アクティブ高齢者と要介護予備軍と要介護者の3種だった市場も、2025年に向けて7種説が出てきています。「保守的高齢者」「積極的伝統好き高齢者」「身の丈現実高齢者」「自分大好き高齢者」「社会派高齢者」「モラトリアム高齢者」「要介護者」。老人ホーム選びも、料金も、建設も、デザイン、サービスもこの7種の視点から、どこに属するのか見学することで、より選びやすくなるのかもしれません。選ぶ・選び合うのはお互いのお見合いみたいなものですから。
<経営コンサルタント視点での簡易施設選びの6つのポイント>
1. 玄関の清潔さと、除菌アルコールの設置と職員の挨拶で目線が合うかどうか確認する(不審者侵入防止にもつながる)
2. 廊下ですれ違う利用者の表情や交わす言葉が明るいかどうか印象をみる。朝であれば、外部デイサービスのお迎え待ちの方や、通院の準備の姿が見られる。
3. 共有スペースでの利用者の車椅子に座らされている人数とそうでない人数の対比をする。車椅子は原則移動手段であり、座らされっぱなしには理由があるかどうか聞いてみる。
4. 個人情報の露呈具合の確認をする。イベントの写真はいいとして、「○○さんの薬」とか、「○○さん刻み食」等の個人情報がわかるとこに見られる場合は良くないと判断できる。
5. 普通では見せられない「汚物処理」「喫煙所」や「事務所」「避難経路」なども見せていただけるかどうかも聞いてみると良い。
6. できれば、食事時に見学してみると、あらゆるところにサービスの質やリスクマネジメントの質を評価できる。細かい点はここでは割愛します。

見学するポイントは、どうしても、案内されるがままの受け身見学になってしまいがちで、見た目やセールスポイントにのみに目がいってしまいがちですが、何よりも重要なのは、ソフト面(サービス)が本人のとって重要だということを忘れないでください。日本に帰国する際、もしくは、日本にいる親族にお伝えください。

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第39回    2017/4/28   
日本はご存知の通り4月が全体的な「期」を始まりです。桜が咲くのと同時に会社や学校のいろんなものも人も新しくなり、慣れない環境にドキドキ緊張もするけど、踊るようなワクワクするいい季節でもあります。そして、「介護」に関する話し合いも4月にたくさん開始しました。4月12日に内閣府主催の経済財政諮問会議「経済・財政一体改革」では、医療・介護をはじめとする社会保障制度改革の推進に向けた提案。4月14日は安倍首相を座長とする「未来投資会議」。そこでは、介護を科学的に行うことが話し合われました。今までは、介護を必要とする利用者のケアプラン作成はケアマネジャーのスキルに委ねる属人的なやり方が多かったことは否定できません。その上で、家族・本人の要望と法制度に照らしてケアプランは作成されていましたが、それがなんと、「科学的介護」というのは生体データとサービスデータからAI(人工知能)でビッグデータを算出し、自動的にケアプランの作成に近づけていくというのです。まさに「未来」がそこにありますね。
 続いて、4月18日には国会で「介護保険関連法改正案」が衆院を通過しました。「利用者負担3割へ」という見出しが記事としては多かったようですが、それよりも、もっと隠れた大きな改正案があったことはあまり報じられていません。それは「適切な指標による実績評価、インセンティブ付与を法律により制度化」という項目です。直接的な言い方に変えると「私たち市民は介護にならない期間をできるだけ長く先送りにしなければならない」=「介護が受けにくくなる」ということでもあるのです。ここで、私が思うのは、極端な解釈かもしれませんが、「介護は無くなるのではないか」とも思うのです。一億総介護予防社会の幕開けです。それでも残念ながら、加齢が原因によって介護が必要な状態になるというタイミングの時には、すでに病院の「患者」のそれではないかと。そういう意味ではこれからの「介護」は病院により近い状態のことを指し、「在宅生活の限界点」を上げることが国と地方行政のミッションとなる以上は「要介護」の期間は一気に短くなっていくのではないかと予測するのです。ということで、今後、介護は市民生活のライフラインではなく、死期に近づかないと受けられないものになるのではないかと…恐ろしい。5月になれば、参議院でも議論されますが、ほぼ変わりなく通過するのではないでしょうか。唯一、救いなのは、4月20日に財務省の「財政制度分科会」でも「介護保険制度改正案で挙げられている自立支援・重度化防止に向けた介護改善評価を確立するには、クリームスキミング(改善込みのある利用者の選別)を回避し、アウトカム評価(結果)だけでなく、プロセス評価等を組み合わせることを検討すべきと提言されていることです。私は、これを良い風に解釈します。「人は皆老いるもの。必ず良くならないとインセンティブをもらえないというのはおかしいのではないか。人間が人間を数字で結果だけで評価するのはあまりにも冷たくないか。もしも、その人の介護度数は悪化しても、例えば、家に帰ることができた。会えなかった旧友に会うことができた。言葉を発すことができた。笑顔が増えた等、そういうことをプロセス評価としてもいいのではないか」と、勝手な主観解釈ではありますが、これが財務省らしくない(失礼)前向きな解釈ができたらインセンティブ評価も悪くはないかなとも思います。 

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第40回     2017/5/19   
今回は最新介護機器情報です。日本発というよりアメリカ発を起源にしているものも多いかと思います。特に生活の一部として欠かせなくなっているスマホやタブレット端末はある意味、手足がなくてもロボット機能は備えており、「既にロボットは社会の一員である」と言っても過言ではないと思います。
実際にざっと見回してみて10人中多い時には全員スマホの画面を見ているなんて日常茶飯事の光景ではないでしょうか。もしかしたら、「社会の一員」どころかロボットに「支配されている?」かもしれません。
 さて、ロボットを労働力の「ひとり」と仮定して心配される日本の介護労働者不足の未来を想像してみましょう。日本では生産労働者が年齢ベースで今後30年毎年50万人以上減っていくと試算されていく中(*)、高度成長期に体験した過去の経験則「残業すれればお金が増える」「気合いで営業すればお客さんが振り向いてくれる」等の根性論を捨てて、いかに、機能性を活用し、効率よくするか、たくさんの仕事を一人でせずどうワークシェアリングするか機器を通して解決しなければならないのは何も介護福祉だけではありません…というよりこの業界が一番しなければならないのに一番遅れているとも言えます。そこに気づきを与えていきたいと思います。

人は何歳になっても、できる限り「他人の手を煩わせることなく、自立した生活がしたい」ものです。それが人の尊厳です。しかし、老化に伴い、自分自身の尊厳が崩壊していくことも、ある程度受容しなくてはならなくなることもわかっておかなければなりません。少しでも「人の手を煩わすこと」を先延ばしにしてでも。そのためのロボットであれば、ぜひ積極的に使いたいものです。

その一つが、現在開発中の排泄予知センサー「D Free」です。これは簡易エコーにより腸内をモニターし、スマホの専用アプリで排泄のタイミングを知らせてくれるというものです。例えば、健常者自身でも、排泄排尿については年に数回、予期せぬ急な生理現象に慌てふためくことがありますが、特に介護現場ではなおのこと。利用者の排泄ケアが大きな問題で、かつてはそのタイミングについて、「排泄後」を検知する技術などを研究されてきました。しかし、これは「排泄前」に予測するというところが新しい発想です。介護職員は「Aさんあと20分でトイレだね」と事前に排泄タイミングを把握できるため、トイレ誘導等をご本人に促し、そのプライドをいつまでも維持させることができるはずです。
開発者の中西氏は言います。「利用者の『最期まで自分で排泄したい』という思いは、時代を超えて古くからの人間の願いだと思うのです」と。

もう一つの尊厳維持装置は「介護ヘルパーマッチングビジネス」です。これの最大の特徴はスマホやタブレットで、仕事の空き時間を使って介護したい人と介護を求めている人を結びつけるマッチングビジネスです。しかも、ネット上で個人間での契約により成立します。最近では、民泊やタクシー、駐車場、会議室など、何かにつけ「空き」があれば、すぐに繋がるようになってきています。その普及はCtoC(顧客同士の直接取引)といい、国も「地方創生」「住民主体型サービス」「ボランティア活動の促進」等として、必ずしも、BtoC(売手と買手の取引)にこだわらずに、政策誘導している追い風も、ビジネスが広がる理由でもあるようです。

「働き方改革」「休み方改革」が両対をなして、国の政策になっています。そのためのロボットの活用は「人が経験を積んでやる仕事にまでロボットに口出しされる筋合いはねえ!」等の声も含めて賛否両論ありますが、私は、今の日本には、想像したことのない未曾有の生産労働者人口激減と高齢化激増社会の中で、過去の成功体験に縛られない「生き方改革」をしなければならないと確信しています。

(*)資料:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」の出生中位・死亡中位仮定による推計

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第31回       2017/1/6  
今年も笑顔あふれる佳き一年になりますようお祈り申し上げます。熊本・大分地震の際には 各方面からのご支援本当に有難うございました。日頃からの木に対する「備品の蓄え」や「心の準備」は当社の経営哲学にも通じることであり、守りの経営実地指導・監査対策の必要性も多くのご賛同頂く機会につながりました。さらに守り対策「混合介護」共著出版、きたる高齢社会に「将来希望が持てるサービス」「スタッフの育成」「環境の確立」を支援致します。益々ご指導ご鞭撻の程宜しくお願い致します。今年も何卒宜しくお願いいたします。さて、そうは言いながらも、日本へ帰国を検討されている方々や遠方で親の介護をされている方にとって、将来をどうすべきかを占う年になりそうです。2018年は医療と介護の6年に一度の同時改定です。その前年である今年「2017年」が、来たる2020年のパラリンピックオリンピック、国際公約でもあるプライマリーバランスの黒字化にも影響の大きいでしょうし、団塊の世代(1947〜1952年生まれ1450万人)が次々と後期高齢者75歳になっていく期間にもかぶります。75歳という年齢はその前の65歳〜74歳と比べると要介護リスクが6倍増すことになる事例があります。75歳という区切りを介護医療業界ではある種の分岐点として定義しています。だから、いわゆる「介護保険制度」もそれにどう対応するのかと、20年目を迎える前にどう成熟させるのか大きな注目すべき年なのです。
そこで、現段階(1月6日時点)今年ウオッチングしておく介護ニュース。勝手にランキングトップ10。

10. 全国に5万箇所あるデイサービス同士の合併や吸収され、特にこじんまりとした住宅型のデイサービスの行方はどうなるのか。

9. ゆったりのんびり過ごすだけのデイサービスからトレーニングで結果を出すための役割への転換で今までの利用者は負担増になるのか。

8. 今まで介護に優しかった(導入しやすかった)福祉用具を借りたり、住宅改修したりするのもハードルが高くなる方向。

7. 介護事業所でIoT(ロボット)導入を国の支援で促進される(事業所の加算創設)。IoTをはじめとしたロボットの存在が普通に見慣れた風景になる日がくるかもしれない。

6.総報酬割導入により健康保険組合の財政力次第で、さらに収入が多い人はより高額に、そうでない人はそれなりに負担額が減る方向。

5.要介護者で所得が現役世代並みの個人は自己負担3割へ上がる方向。

4. 軽度(この定義自体が問われる必要あり)利用者の在宅での生活援助サービスが自費になる?もしくは負担額がアップされるのか報酬改定に注目。

3. 今まで無料で作成だったケアプランが利用者1割負担の有料化の支払い側の混乱と経営側の事務的負担をいかに解消するか検討される方向。

2. 技能実習制度の介護労働への許認可による外国人労働者の増加。サービス事業としては初めての導入のため混乱も予測される。

1. 介護職員のお給料(処遇改善)が一年前倒しで上げられることの経営への影響。もちろん、利用者負担額にも影響します。

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第32回      2017/1/20   
私個人で感じていることかもしれませんが、1月ってなんだか長いですね。時間が流れるのが早いのは充実しているからと言われます。では、長く感じるのはなんですかね?それは決して充実してないわけではありませんが、「まだこんな時間なのか」とか、「今年をどういう年にするか」って、その時間その時間を踏みしめているからだと思うのです。ついにトランプ大統領が誕生しました。アメリカがかつてないほど大きな変化していていくことは誰もが感じ取っていることでしょう。日本の政治評論家は、それでも冷静さを保つためなのか「アメリカは変わらない、それどころかより安定した国になるだろう」という方もいます。私は、極端ですが、トランプ政権の影響が日本の社会保障にどう関わってくるか、年金、医療、介護、雇用を先読みして経営者に提案したいと思っています。個人的なことで結構です。アメリカに住んでいてふと些細なことで感じたことをメールいただけましたら幸いです。いい国つくりましょう。

 さて、今週、私は介護の立場から「死」について大手広告代理店主催でお坊さん、お医者さん、納棺士、様々な職の方と9時間に及ぶ議論を交わしました。
「介護」という立場上、「死」に親和性の高いつもりで参加しましたが、話せば話すほど、自らの体験を深掘りするほどに、胸がつまり、涙目になりそうになる自分が耐えられなくなりました。辛かったです。「死」ってやっぱり怖い。介護のプロとしてやってきている以上、それを悟られるのも恥ずかしく、でもとても貴重な体験となりました。
最近は小学生のうちから「いじめ」「性」についてグループで討議することも増えてきたようで、かつてはタブーとされていたこともコミュニケーション能力の育成も兼ねていい傾向だと思います。さらに、介護やボランティア、政治や宗教についても切り込めるようになればいいと思います。ただし、私のように、自分では強いつもりでいてもいざ、「死」について話すうちに凹んでしまう教師もいるかもしれません。ますます大人は大人にならないといけないのではないでしょうか。
今回の議論のおおよその結論は次のような感じになりました。生き方は画一ではなく、十人十色。あくまでもご参考まで。
・ 成人式や結婚式に人生ノートを作る習慣を定着させる(自分で判断能力がなくなることがあった時に周りが困らないために)
・ 自分の葬式に何人集まるか心配な人は、自分主催の誕生日会を毎年やってみてはどうか。できるだけ多くの人と深く付き合うことでいろんな問題が解決もできるから。
・ 他人が解析するようなビッグデータに一存せずに自分自身の生きてきた証を残す。料理が好きな人はレシピを。音楽が好きな人は録音。動画や音声は印象深い。五感に訴求できるものを残せることは何より幸せ。

それがその人の大切な「生き様」、「死に様」、「死後様」でもあろうと。 

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第33回      2017/2/3   
2月も半ば、スーパーボールも終わったし、チャイナタウンの旧正月も終わったし、楽しみは来週のバレンタインデーでどれだけチョコがもらえるか期待に胸膨らませている人も多いでしょう。ワクワクが止まりませんね。さて、日本ではちょっと変わった素敵なことをしている人がいます。
 「女性の皆様、今年もバレンタインデーがやってきます。本当にありがとうございます。もし、私にチョコレートをいただけるのであれば、そのお代金を現金でいただけないでしょうか。いただいたお金はチャイルドスポンサーシップとして、ミャンマーの○○くん、バングラディッシュの○○ちゃんへの支援に変えさせていただきます。」という行動です。アメリカでは男女の別なく、チョコレートに限らず、お互いに愛を交換し合う日とされていると思いますが、世の中に動いているあらゆる「経済効果」というものを見渡してみると、なんて、自己満足な、小さな経済の中でくるくる回っているんだろうと、小さからずショックを受けました。一部の中堅以上の階級だけで回っているお金たち。そうですね。そう考えると今使うこのお金がどこにいくのだろうって考え直すいい機会にもなるのかと思います。
 未来投資会議(議長:安倍首相)でも、「これまでの高齢者ができないことをお世話する介護から高齢者が自分でできるようになることを助ける自立支援にパラダイムシフトし、介護が要らない状態までの回復を目指す」と、解釈の仕方によっては、好きで介護状態になった人はいないのに、その人に鞭を打つのかと思わせる国策と思われ、チョコどころじゃない世の中になりつつあります。ここにある大事な「お金」を何に使おう。健康な人はより健康に。そうでない方は少しでも切り詰めて生活をしなければならないのかもしれません。そういったところに大事な「お金」を使うことも個人の考え方のパラダイムシフトではないでしょうか。
未来投資会議のこの言葉は、別の解釈では「あな、恐ろしや、介護にならないように努力しなきゃね」とそれはそれでいい施策だと思うのも一理あるかもしれません。いずれにせよ、弱者に優しい社会にすることで中堅以上の方も満足できるお金の動かし方を考えて生きていきましょう。
私も、今日から、周りにある「あらゆる経済効果」ってものを考え直すことにしました。

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第34回     2017/2/18   
世の中には勉強のための書物はたくさんあるけれど、最初の一歩を踏み出すにはどの本から読み始めたらいいのか、それ次第で、自分の知識欲や興味をいかようにも変えてしまうといっても過言ではないはずです。今回、ここのテーマでもある「日本の介護事情」をもっと簡単に知るため、どの本が一番興味を持ちやすく、またスラスラと頭に入ってくるのかその一歩となるべき本を何回かに分けて紹介したいと思います。
 今回は、「ヘルプマン!」です。マンガです。創刊から現在まで15年目(講談社27巻、週刊朝日6巻〜)と専門業界に特化した漫画としては長い連載です。ただ、マンガと侮るなかれ、その内容たるや、作者のくさか里樹さんの緻密な取材力と、専門家が読んでも目を背けてしまう悲しい現実や介護保険制度改正ごとに使いにくくなる不安な気持ち、しかし、そこはエンタテイメントなので、読み進めていくうちに解決の方に進み、ギャグマンガの要素も含めつつ、爽快感も得られる究極のマンガだと思います。各種テーマがあり、介護保険制度、認知症、虐待、職場問題、外国人介護、胃ろう、排泄、高齢者ドライバー、高齢者恋愛と、介護業界の人間や介護に興味があるなしにも関係なく、たまたま目に入った一般の読者をも飽きさせない構成となっています。ちなみに私は最初の1、2巻でどっぷりはまってしまい、その時点発行されていた25巻までを大人買いして、丸2日通読してしまいました。一気に読むと見えてくるものがあるもんですね。介護はどうすべきだとか、お年寄りには優しくとか、どうこう説教くさい気持ちになるのではなく、私個人で見えてきたことは全巻通して「今一番大切にしなきゃならないことは何か」を強く訴えている感じがしました。どの巻もそれぞれに個性が強く、どれが一番と決めるのはなかなか難しいのですが、私のオススメは、講談社11、12巻の認知症編(たぶん世界で初めて認知症をマンガにした)と、週刊朝日3、4巻の排泄編(これもたぶん初めて排泄問題を描いた)です。そして、各所に心に響くセリフが散りばめられているのですが、私個人的には、主人公のセリフ1巻の「認知症?認知症が増えて何か問題あるすか?」という、「認知症本人が変わったのではなく、周りの本人への接し方が環境を変えてしまう事の方が問題だ」を一言で言い当てる潔さがあり、また、14巻で、寝たきりで経管に繋がれ、死を待つだけの老人の世話を職員が、ふと髪の毛をクシでとき始めたところ「お母さん…お母さん」と職員を自分の母親と勘違いしてポロポロ泣くシーンは、思わず涙がこみ上げてきて、本を閉じてしばらくその先が読めなくなりました。マンガで「後悔しない生き方とは?」を改めて考えさせられ、人生を変えることもあると言い切れる連載マンガだと思います。
 
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第35回     2017/3/2 
3月初旬、いろんなニュースの陰で国の予算97兆円(2017年度)が衆議院をあっさり通過し、参議院に審議が移されています。昨年より約8000億円アップです。国力としての税収を中心とした歳入は減り、人口も30万人ほど減っているのに、なぜか歳出が増え続ける国力の強さ。ここで審議されている法案は「農業」「環境」「原子力」「教育」「国際関係」「震災」等多岐にわたり、もちろん介護医療福祉分野も「地域包括ケアのための介護保険法等の法案」として審議・通過されているのですが、普通にニュースを読んでも、観たりしても、目にすることができないままに、法案が決定されていることが驚きです。メディアのニュースはあまりそこには触れずに、スキャンダラスなニュースに国民は目隠しされているような気持ちにさえなります。特に、予算の3分の1を占める社会保障費に関しては、与党政権が安定している中での法案はより大胆に民意に反しているような気もします。ここでは「介護制度」の改正についてだけ採り上げてもすごいと思います。

1.介護保険法が施行されて18年。「介護」のイメージは、「本人ができないことを支援する」「家族に代わって介護が必要とされる方を支援する」という慈愛に満ちた「優しい」役割であったと思います。しかし、元々「介護保険法」に記載されている第1章第1項〜3項には「尊厳」「自立」「悪化防止」「効率的」「選択」等の言葉が並んでいることが事実であり、どこにも「優しさ」はあふれていないのです。ということで、これからの介護は本来の原点回帰。「回復」となります。「自立」「予防」「重度化防止」です。これまでの「優しさ」を求めるのであれば、「保険外サービス」として対価支払いをするか、または、「ボランティア」を使うように。というのが介護の指針に舵を大きく切りました。

2. さらに、実際に介護サービス利用者の負担率は「1割」だったのが、この2年で「2割」から「3割」負担へと拡大しています。3割負担者の全体比は利用者数の3%程度と言われているが、いずれは全員3割になるのも次回の改定に向けて予測されています。つまり、これまで介護個人費負担が月1万だった方が3万になるということです。これは大きい差です。さらに消費税が8%→10%になり、年金が下がる、税金が上がることも想定すれば、使うべきライフラインが遮断されることになりかねないとさえ危機感さえあります。

3. ただ、少しだけ救いなのは、これまで介護保険料と言えば、40歳以上の介護が身近に感じられる年代の応益負担に近い支払い義務でしたが、これが労働者全体の(20歳でも)負担になるかもしれない。負担料金は一律だったのが、健康保険組合の財政力に伴って変動する、いわゆる年収に応じて額が決まる応能負担へも移行しつつある。これは一定以下の所得層にとっては、ちょっとした朗報なのかもしれません。

アメリカにお住いの方にとっても、自分ごと、両親ごととしても、来年の「介護保険制度改正」は気になることだと思います。私は、メディアやネットで出てこない情報も、草葉の陰に隠れた情報も含めて、さらに、この誌面を持ってタイムリーにお伝えしていきます。

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週刊NY生活コラム連載60回記念アーカイブス5
第25回   2016/9/16   
日本の共生社会についてその方向性の可否を確認すべく、この3か月内にお仕事で介護施設、介護医療人材養成学校を訪問しました3都市(北京、ヤンゴン、ハノイ)で感じたことを書かせていただきます。
「同じアジアだし、宗教観も近いから似ているだろう」という先入観もありながら、現地の子供達や専門家と話していく中で「日本の富士山がみたい」「大阪で美味しいものを食べたい」と典型的な観光の意見もある中、大きな衝撃を受けたのは、ミャンマーのヤンゴンの介護医療人材養成学校の若者達の声でした。「なぜ日本の介護が学びたいのか?」「なぜ日本がいいのか?」に対して、
・日本の介護の「技術」を学びたいから。
・日本のように「優しい心」「強さ」を兼ねた人になりたいから。
・日本は約束を守る国にだから。
いい意味で誤解されているほど日本のイメージがいいのです。実は、この学校を訪問する直前に、ヤンゴン市内の介護施設視察後だったので、余計にその声を聞いて顔を覆いたくなるような恥ずかしさを覚えました。日本でもサービスの質の向上は20年前の措置の時代に比べるとかなり改善してきていると思います。明るい施設も増えてきました。しかし、そのヤンゴン市内の施設では、入り口から中まで電気らしいものは見当たらず、洗濯は板で高齢者の衣類を洗い、入浴は公営プールのシャワーのように10列に並べられ、食事は見たこともないような大きな釜で配膳され、冷蔵庫はなく、風通しのいいところに食材を蚊帳内に並べて、その日の内に食べてしまうというのです。便利さでは40年遅れているような中で、施設内も暗いのに、なんと、働いている人も、入居者もみんな白い歯でキラキラ笑顔なのです。日本ではこの「便利さ」が人の笑顔を奪ってしまっているのかもしれません。そして、「便利さ」がストレス社会を作ってしまったのかもしれません。普通「便利さ」は人を笑顔にするものではないでしょうか。そんなヤンゴンの介護施設で「あるべき介護の原点」を見せていただいた後に、キラキラ瞳で「日本から介護の技術を学びたい」なんて言われたら、「どうぞ来てください」となかなか言えなかったです。そんな彼らは早くて来年の今頃には来日して、私たちと共に働く予定です。
そして、彼らは、とにかく働くことが好き。子供できて生まれる日まで働くらしくて生まれてもすぐ働く。それに比べると、日本は逆走していないでしょうか?有給は当然。残業したらどうとかこうとか。世界基準で考えても、これは日本が一気に他国に追い越されるための法律が作られているようでなりません。そして、私たち日本人は生活を充実させることを最優先しすぎて、人生は仕事じゃない。家庭だ、趣味だ、老後だ。と成り下がってきているような気がしました。戦後60年前の働き方が一番ではないかもしれません。しかし、これからの日本づくりをする将来の子供のことを今の私たちが見本を見せて、強く育てていかなきゃならないのではないでしょうか。それは、勉強じゃない。働く意味です!

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第26回 2016/9/30   
情報過多社会。テレビからも新聞からもインターネットからも毎日いろんなニュースが限られた時間、限られた紙面の中で、魅力的な写真と踊る見出しと文字で埋め尽くされています。そういう私のコラムも埋め尽くすその他大勢の一つなのですが^^;)さて、日本でもこの2週間、多くのニュースに隠れてしまっている介護の大きなニュースについてお話しします。日本では安定政権の下で、「2018年の介護保険制度・介護報酬」の話し合いが大嵐のように一気に進んでいます。内閣府の7会議(経済財政諮問会議、働き方改革実現会議、まちひとしごと創生会議、未来投資会議、構造改革徹底推進会合、国家戦略特別区域諮問会議、規制改革推進会議。全ての会議で「介護」について話し合われているのですが、どれも縦割りで自分の省庁のナニばかりで、それぞれが横串に情報共有して役割が明確になっているとは思えません。しかし、ここで、内閣の外局「公正取引委員会」が前面に登場したのです。
これまでの厚生労働省の各部会や財務省の財政制度等審議会の政策的井戸端会議とは全く違った「それって売る人にとっても買う人にとっても公平じゃないんじゃないの!?」「介護の法律わかりにくくない?」という自由市場の視点(当たり前の感覚)で指摘してくれたのです。それは、大きく2つ。
1. 「特別養護老人ホーム不足」って言うけど、なんで社会福祉法人だけが運営出来て、株式会社は参入できないの?「地域福祉」って社会福祉法人じゃないと出来ないくらい難しいことしているの?(補助制度・税制等におけるイコールフィッティングの確保)
2. なんで介護サービスは法律かもしれないけど、やっていいこととやってはいけないことに分かれているの?それを一緒にしたら時間も節約になるし、サービス提供する人もサービス受ける人もハッピーじゃないの?ハッピーより法律の方が大事なの?(混合介護の弾力化の実現)

特に上記2については、両親が介護を受けている方や、将来の自身が介護を受ける予定の方にとって、一番気にしておかないといけないところです。委員会で話し合われている「混合介護導入のメリット」は、「介護受ける人にとって混合介護が可能になると、今まで以上の質の高いサービスが受けられるかもしれない」「介護経営者として、今の介護給付収入とあわせて、混合介護の導入緩和になると、事業収入が増えるかもしれない」「業界全体として、介護自体は公費のため市場の拡大が難しいが、混合介護が可能になると、業界全体が活性し、健全に成長できるかもしれない」「新高齢者は価値観の多様化する世代の始まりなので、よりサービス選択肢が増えるとワクワクするかもしれない」
 次回は、どんな多様な混合介護としてサービス・商品があるのか事例をご紹介したいと思います。

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第27回    2016/11/4  
アメリカ大統領選挙で全米が盛り上がっている中、日本人の生活にもダイレクトに影響する政治的決定でした。私たちはこれからのアメリカとの関係に不安を持ちつつも、思い出すのは55年前のJFKの就任演説です。「国があなたのために何をしてくれるかではなく、あなたが国のために何ができるかを考えよう」何度聞いても胸に刺さる言葉です。これが今のアメリカを表しているとすれば、私は「リーダーが変わったから国が変わるのではなく、自分たちが変わったからリーダーが変わったのではないか」とさえ思えてきます。
 今夏のオバマ前大統領来日の広島での演説の一部で「我々は世界の一つの家族の一部である。これこそ私たちが伝えていかなくてはならない考えである」としました。そこには、過去をいつまでも未練がましく恨み続けるよりも、深い反省のもと、能動的にレガシーをそれと忘れることなく勇気を持って「未来を切り開く」ことが必要だと確信できたのです。
 日本の介護事情も大きな分岐点に立っています。前回お話しした「介護保険に頼らない介護」。いわゆる自腹で受ける「保険外商品サービス」を広げていこうという制度改正が進められているところです。
前回の末文に「多様なサービス選択肢が増えるとワクワクするかもしれない」とメリットばかりを書かせていただきましたが、逆に、お金がない人は介護サービスが受けられないという時代さえくるかもしれないのです。
まさに「自助努力」なしに自分の未来は開けません。これからの日本は、「いざ困ったらお国が面倒見てくれるから」という考えをじわじわと否定されてきつつあります。今回は、その保険外サービスの一部を紹介します。
* ご本人の終末期の家族の心の痛みや苦しみを医療から葬儀とその後までフォローするサービス。
* 外出はおろか旅行なんて無理と思っていた寝たきりの方の家族同伴旅行サービス。
* 社会的役割を終えて暇な老後を迎えている元気シニアにもう一度社会的な役割を提供するサービス。
* 二千種類のアートで古き良き日本を回想できるサービス。
* 老人らしくない「マイナス15歳」を感じられるカフェ型スポーツジム併設デイサービス。
* カジノ・アミューズメント併設デイサービス
* 介護ワンストップパッケージサービス
* 老人ホームだけで生活するのではなく地域全体が老人エリアサービス
* 今日行くところがない高齢者の居場所提供カラオケ・カフェサービス
* 未来型IoT(ビッグデータ活用)サービス
* uberやAirbnbを応用した介護提供サービス

そして、55年前のJFKはこうも言いました。「自由な社会ならば、多数の貧困者を救うことができなければ、少数の富裕者を救うこともできません」と。
このJFKの理想とした「相反する社会」を世界で初めて成し遂げるチャンスが世界最速の高齢社会を迎える「日本」に委ねられている気がします。

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第28回       2016/11/11   
「介護保険にこだわらない自由な介護商品・サービス」
アメリカ大統領選挙後の安倍首相の決断は早かったですね。電話一本で「Mr.トランプ、じゃ、来週会おう」って決めたそうです。このコラムが出るのがちょうどAPEC首脳会議ですからちょうど安倍・トランプ会談直後くらいではないでしょうか。どんな話し合いだったのでしょうか。ついでとはいえ、日本の慣習でもある「内部調整」経ずして決めちゃう我が国のトップの即決力は、新しい大統領のビジネススタイルとしての手腕とも相性が合うのではないでしょうか。逆に合わないとなると「You’re Fire」と言われたら、おしまいな気もしますが。いずれにせよ、日米関係が円滑に次のステージに進化するよう能動的に応援していくしかありません。そして、やはり国のことも心配ですが、「親の介護」「自分の老後」です。大事なのは。 

前回のコラムで「自助努力なければ、自分の受けたいと希望する医療や介護が受けなくなるかもしれない」と書かせていただきました。
これから消費税も上がるだろうし、使わずに銀行に預けてもマイナス金利で預けていられない。うまい具合に「2020年までに日本のGDP100兆円アップ」とは言ったものです。しかし、この際、流れに反発していてもしんどいだけ。世の流れに乗って「どう自助努力していくか」を考えるしかないようです。

1. 情報収集する。 
社会変動や経済変動。もしくは、今回のような政治的変動が及ぼす老後への影響を近視眼で見るのではなく、鳥瞰で見渡し、現状を知り、その情報から見えてくる道筋をまずは自分の頭で考えて見る。そして、専門家に訊く。

2. 資金計画を立てる。 
使いすぎない・残しすぎない。入っている年金や保険の見直しは定期的に行う。信頼おける自分のことを昔から知っている保険屋さんに徹底的に訊くこと。

3. エンディングノートを書く。
40歳になったら書き始めてもよい。早すぎることはない。いつ何が起きるかわからない世の中だから。もしくは、あまり書きたがらない60歳過ぎの親と一緒に書き始めるのもいいきっかけになる。親子の、夫婦の意見調整。 自分の意思をしっかり伝える。

4. 健康について気にしすぎるくらい気にする。
不調に気がついて検査をしたら重い病気が見つかった。という話をこの季節の変わり目に五人の友達から聞きました。みんなどうにか患部を切除したり、取り除いたりどうにか仕事に復帰しました。今年50歳になる私も我が事として気をつけたいと思います。あとでお金を使うよりも、慌てるよりも、むだ死にしないためにも。
 ・血液検査
  いろんな体の不調の信号を自覚する前に見つける可能性はこの方法だと
  思います。胃がんの原因であるピロリ菌検査も、心筋梗塞や糖尿病、
  脳梗塞の可能性までも。「血液はなんでも知っている」と仮定して
  検査は予防の第一歩と思います。
・ 口腔検査
「食べる」は健康は全身の健康に通じる。この入り口に支障をきたす前に年3回以上は歯医者に行こうと思います。

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第29回      2016/11/25   
株式会社ヘルプズ.アンド.カンパニー 西村栄一

今年も12月4日にお昼からニューヨークご在住の方々向けに「日本の介護事情セミナー」をさせていただくことになりました。詳しくは本誌広告のページでご確認のほど宜しくお願いいたします。今回のコラムは恒例セミナー直前企画「日本の介護事情クイズ」12問準備しました。チャレンジしてみてください。

1.介護保険3つの目的とされている正しい組み合わせはどれでしょうか?
A 過剰サービスをしない。悪化させない。一つの介護企業で独占しない。
B 利用者の希望を叶える。介護企業の継続発展。介護職員の育成。
C 介護不正の防止。障害者等と共に生きる共生社会の実現。医療との連携。

2.介護事業所は日本に何か所あるでしょうか?
A 1万か所
B 5万か所
C 10万か所

3.介護を受けている高齢者は日本に何人くらいいるでしょうか?
A 350万人
B 600万人
C 1000万人
(参考:65歳以上の高齢者3500万人)

4.今サービスを受けている軽度者(要支援1,2、要介護1)が将来介護サービスを受けられなくなるのではないかと心配されていますが、どうなるのでしょうか?
A 2018年4月から自費サービスに移行する。
B そのまま継続して悪化防止に努める。
C 3割負担になる。
(参考)日本国内の軽度者認定(要支援1,2、要介護1)は288万人。中度者(要介護2,3)は185万人、重度者(要介護4,5)は133万人。2016年現在、介護市場は10兆円までに膨らんでいますが、軽度者を削減することによって節約できる財政は1.4兆円くらいでしかありません。まだまだ日本国内財政に刺激を与えるような削減策が今後あり得るかもしれませんね。

5.現在、認知症って「診断」されている人と予備軍(Mild cognitive impairment)概算で何人くらいいると思われているでしょうか?
A 約400万人
B 約800万人
C 約1400万人
(参考)65歳以上の4,5人に1人かとも思われています。

6.認知症の原因となる症状のアルツハイマーのβアミロイドの蓄積はいつから始まっていると言われているでしょうか?
A 5年 
B 15年
C 20年

7.介護サービスを受けている人の一か月の費用って平均どのくらいかかるのかな?(公費1割負担の場合、2016年4月現在)
A 1万5千円
B 3万5千円
C 5万5千円

8.「住宅型有料老人ホーム」「介護付有料老人ホーム」の大きな違いはどこ?
A 入居一時金が高いか安いか。
B 介護サービスを定額で受け放題か。
C 自宅からいつでも通えるか、移らなければならないか。


10.最近日本で注目の介護サービスってどんなのがあるでしょうか?
A マイナス15歳を楽しむデーサービス
B ビットコインを使った簡易ペイメントサービス
C バーチャルリアリティ(VR)を活用した認知症改善プログラム


11. 外国人介護福祉士ってこれからどうなるの?
A 経済連携協定(EPA)の加盟国を絞り3か国(インドネシア・フィリピン・ベトナム)連携をさらに強化される。
B 人材不足は介護に限ったことではなく、他の建設、メーカー、小売業も含め、「人材の介護だけの独占化」は認められない高裁の判決が下された。
C これまで「施設限定」であったサービスが国会で関連法が全面解禁で、「訪問系サービス」にも可能性が出てきた。


12.介護業界が大きく変遷しています。現在、売上高トップは老舗のニチイ学館ですが、追って二位の介護会社はどこのグループ企業でしょうか?
A セキュリティ最大手の「セコム」
B 教育出版事業大手の「学研」
C 損害保険国内市場最大手の「損保ジャパン」   


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nyニュース記事


第30回     2016/12/21   
今年もニューヨーク近辺ご在住の方々向けに「日本の介護事情セミナー」を開催させて頂きました。ご来場の皆様と出来るだけ双方向に介護のお悩みや問題解決に向けて情報の交換ができるような3時間で本当にありがとうございました。いかがだったでしょうか。一年前と比べて、変わったことが一つありました。皆様のご質問「日本に帰るかどうか悩んでいるなら、いつ帰るの?」に対する私の回答は「今でしょう!」と堂々と回答していました。しかし、今年は悩みました。同じ質問がなされて、私から皆様へは「環境の変化に耐えられるかどうかを見定めましょう。日本へ帰国するのがいいか、アメリカに残るがいいかは関わるキーマンが大切です。それは信頼おけるケアマネなのか、信用おける介護経営者なのか、身元引受人なのか。受ける介護の環境は自ら創り出すことが大事です」と答えました。幸い、今回のセミナーに日本から山本さんという介護施設を8か所経営されている方に同席して頂きましたので、そこにも質問が集中しました。そういう意味で双方向に情報が行き渡ったセミナーだったと感じました。また来年も宜しくお願いいたします。
 それでは、今回と次回は年またぎ企画「2016年の介護事情総括」「2017年の介護事情予測」をしたいと思います。
介護というと大概、事件や事故等の不安を煽るものが多く、今年も、相模原無差別殺人事件、介護不正返還金1億円、虐待疑い立入検査、認知症列車事故無罪判決(無罪はいいことでしたが)がランキングされることでしょう。しかし、私は、ここは「明るい介護の総括」をランキングでさせて頂きたいと思います。

第10位 5年ぶりの出生数の増加で、20−30年後の生産労働への期待アップ。
第9位 多様化する介護事業の各責務が明確に選択しやすい制度へ移行されてきた。
第8位  市区町村の保険者機能強化によって、地域介護需要の多様性に応じられるようになってきた。
第7位 テレビやメディアでの「介護のお仕事」のイメージが良くなってきた。
第6位 「お笑い」は一部「お薬」よりも効果があるという実績数値が介護予防で証明されるようになってきた。
第5位 外国人労働者の技能実習者研修が来年より実施。「孤独死を減らす」「民度の向上」のために効果あり。
第4位  デジタルICTの介護への応用の具現化(便感知器、ヴァーチャルリアリティ等)
第3位  介護保険外サービスを経産省、農水省、厚労省を筆頭に「国策」として取り組み始める。小池東京都知事肝いりで混合介護特区構想上げられた。
第2位  認知症の理解が広がってきて、認知症の方でもカフェやリハビリ労働による社会的役割の創造が始まった。
第1位  内閣が掲げる「一億総活躍社会の実現」に向けて介護離職ゼロへの実行への取り組みが増加。安倍首相の未来投資会議での「利用者の自立を後押しする介護保険の機能をより強化していく」という言葉は、間接的に介護が日本の浮沈のカギにもなりえるという宣言とも取れます。

ランキングの根拠は私が一年間全国で開催させていただいたセミナーでの反応の多かった順に並べました。あくまでも「当社比」です。あしからず(^▽^)では、良いお年を!

「日本の介護事情クイズ」回答
1.A 2.C 3.B 4.B 5.B 6.C 7.A 8.B 9.A 10.C 11.C 

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