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  • 週刊NY生活連載アーカイブス2018.3月~2018.4月

週刊NY生活コラム連載60回記念アーカイブス11
第56回              2018/3/2   
株式会社ヘルプズ.アンド.カンパニー 西村栄一
私たちの日本での生活に直接影響する介護保険の4月の改正について、前回はバーセルインデックス評価法でお世話型の介護から自立に向けた介護に変わっていくことを書きましたが、さらに環境がどのように変わっていくのかさらに掘り上げて書きます。
今回は「介護」「障害福祉サービス」の同時改定を機に国の指針として明らかになったことの一つとして、「介護」と「障害福祉」が一体型となった「共生型サービス」がスタートすることです。
既に、「訪問系サービス」は運営上の柔軟性もあり、事業形態も類似しているので、在宅型サービスとしては併設してきた実績もありましたが、「施設系サービス」となると、特にデイサービスや小規模多機能型サービスとしては親和性があまりないものでした。そこで、モデルとして参考にされているのが、多世代交流・多機能型福祉拠点サービスとして介護保険が始まる7年前(1993年)に開所された富山県の「このゆびとーまれ」という施設です。
まさに現物が先に出来て、法律が後からついてきた福祉として富山県は「基準該当障害福祉事業」として高齢者も子供も障害者も同じフロアで給付対象の時間を共有できる施設は富山県と一部の特区だけの福祉事業でしたが、厚労省は、これを「よし」として全国的に認めていこうとして4月から全国で広めることになった事業です。
自分が認知症になって「自分の意思に反した施設」に入りたくない・・もし、入ることになっても、高齢者ばかりのところで残りの人生を過ごしていく・・なんて悲劇的な想像はしたくないが、そんな中に、少しでも子供たちの存在や、自分を頼りにしてくれる障害者の方がいるのであれば、悲劇の中にも「自分が社会の何かの役に立てる存在」でいられる・・そんな環境の創造が共生型サービスなのかなと淡い期待もしつつも、こういう点は実はアメリカの方が先行してモデルを作って欲しいサービスの気がします。日本人はまだ「鎖国時代の精神」が遺伝子の中に残っており、急な異分子との共生には合わないかもしれません。日本の福祉環境では、まだ、「お互いの違いを認めあって、生きる」ということには、サービスを受ける側も提供する側も「覚悟」が必要かもしれません。日本の福祉の歴史を振り返る意味も併せて、新しい「福祉時代」への「覚悟の教育」が必要だと思います。
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第57回   2018/3/16   
株式会社ヘルプズ.アンド.カンパニー 西村栄一
日本人が喜ぶ、ウケる外国人の介護サービス。
外国人と言ってもアジア・ヨーロッパもあれば、アフリカだって、オセアニアだってあります。しかし、ここではあえて「外国人」を「日本人以外」という分け方で書かせていただきます。

ただ「ウケる」というだけでも難しいのに、さらに、「日本人が喜ぶ、ウケる外国人の介護サービス」となるとさらにハードルが上がると思います。まず取り組むことはサービスを受ける利用者へ「外国人を受け入れる前の心構え」としての「国の違いを知る勉強会」なんていうのもあっていいのかなと思っています。
しかし、「文化・習慣」「思想・宗教」「歴史・教育」「政治・経済」「軍事・外交」等のお互いの共通点すら知っていないのに、違いばかりを知っていてもウケません。その国のことを知っていくうちに、「触れてはいけないようなこと」もあるかもしれません。
一番身近なのは「文化・習慣」。文化と習慣の中には「共通」と「違い」が交錯しているものが多く、しかも、興味が生活に密着してるため、面白いものが多いです。
例えば、「音楽」。特に楽器を使った機能訓練・レクリエーションは、日本人でないから価値があることも多いです。管楽器でも、打楽器でも異国特有の文化に触れる機会は、この世代にはたまらない憧れがあるように感じます。特に、日本にはないようなその国特有の「太鼓・ドラム」は面白いです。太鼓・ドラムは太古の昔からの楽器であり、エスニックでいろいろな大中小の種類を多用することで、それぞれの個性ある音が作れることも面白いです。実際の現場では、日頃、恥ずかしがって歌わない利用者でも、手が不自由な利用者でも、首を揺らしたり、指先でポンポンとヒザをタップしたり、何らかの興味を示し、参加している一体感は楽しいです。

日本人のコミュニケーションは、外国人と比べると、「心で理解する情緒文化」です。特に、「ウチとソトの概念」、「謙虚でいることの美徳」、「空気を読んで意志決定」、「対立より中庸」等がコミュニケーションを生みだす原動力となっています。善かれ悪しかれ、幼少の頃からのその「情緒文化」を伝統的にしつけられ、教育されてきました。例えば、「みんなが・・だからしなさい」という情緒的な判断であって、発言者の意思は弱く、ただ「社会性」「協調性」として、しつけられることが多かったはずです。サービスする側もされる側もできるだけ「情緒」で済ませようとすると、いみじくも双方に「居心地のよくない気持ち」になってしまうのです。こういう点で「日本人はコミュニケーションが苦手」と言われる所以だから、外国人のサービスに違和感を覚えることが多いのかもしれません。ここをわかって受ける外国人のサービスなら喜ぶポイントや胸襟も開いてくるのではないでしょうか。

平成30年の介護保険制度改正・報酬改定では、介護の各事業の「役割分担」を明確にして行こうという流れになっています。その変化は、いみじくも新しい高齢者(団塊の世代等)に変わっていくことによる「価値観の大転換」と、外国人サービスの導入のタイミングが期せずして、新しいサービス受け入れやすい時代に移っていっているともいえるかもしれません。
価値観の違う団塊の世代は、今までいいと思っていた「扱いやすかった高齢者」から「わがままで扱いにくい高齢者」へ変わっていくと思い込むことは、我々が外国人と日本人の「違い」「共通」をわかり合うことで解決できることを確信できます。そして、その「わがまま」というのは、ただの相対的な「先入観」だと看過する方がいいのかもしれません。 
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第58回    2018/3/30  
株式会社ヘルプズ.アンド.カンパニー 西村栄一
2018年4月からの介護保険報酬改定から日本の介護はお世話型から自立支援へということは既にお伝えしている通りですが、これは家族や要介護者本人の期待する介護とは完全一致しているわけではありません。しかも、サービスを提供する側もこれから、家族や利用者とどう話し合い、調整していくか必要になっています。さらに賢明な介護経営者であれば、先手を打ち「どのように新しい法律を解釈、遵守して、売上をあげるべきか」を虎視眈々と考えています。
逆にそのサービスを受ける家族側は、介護経営者の虎視眈々を見極めつつ、そのサービスが本当に要るサービスは受けて、そうでないものは断るか、別のものを提案していかなければなりません。今回は、その動きの一部を紹介します。
いきなり私の個人の話になりますが、先日、父の訪問介護計画についてヘルパーより「4月より生活援助(料理や買い物代行)を利用者様と共に行いたいのですがいかがですか?」と提案されました。これは生活援助であれば1時間利用者負担約200円なのですが、「共に行うと見守り援助(身体介護)」は約300円になるのです。経営者としては生活援助よりも身体介護を算定したいのは当然でしょう。結局、父は「今きているヘルパーは愛想が悪いから一緒になんてしたくない。前来ていた若い子ならいいけど」と断りました。さすがの世代です。共に行いたいヘルパーであれば100円払ってでも自立に向けて思い腰をあげればいいのですが。
さらに、「介護予防はお口から」というように、介護サービスが医療や薬剤師へ「口腔問題・服薬状況」を報告する義務が出来ました。お口の衛生や噛み合わせ、咀嚼や誤嚥について介護のプロが看ることは当然でしょう。また、栄養と運動は深い関係があり、逆に栄養不足で機能訓練しても効果は薄いという改善が介護に求められるようになりました。
そして、今回の一番大きな改定の目玉は、介護医療の協力により自宅での最期看取りをさらに推進されるということです。ケアマネジャーは介護の一部ではなく、医療と介護の「橋渡し役」になっていくことです。例えば、担当利用者が入院した場合、三日以内に医療と情報共有。その後の、自宅への退院・退所にあたっての話し合いを最小三回以上行い、情報調整する。それが、もし、ターミナル期であれば、当該利用者のめまぐるしい状態変化を医師と家族とケアの方向性について迅速に計画すること。これまでは医療と介護はお亡くなりになられた後のケアについては、葬儀会社との関係は大きな溝があったのですが、これからは「生と死」は相反することではなく、共につながっている「事」であり、ケアマネジャーが間に立つことで医療と利用者家族で疑問の乖離が起きないように死後のグリーフィングケアまでできる介護が求められている時代になってきているようです。 
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第59回     2018/4/14  
株式会社ヘルプズ.アンド.カンパニー 西村栄一
今年の桜はあっという間でした。例年ですと、毎年4月10日過ぎまでいい咲き心地なのですが、今年は早いところで4月3日には葉桜になっていました。でもアメリカで活躍しているエンジェルスの大谷選手の赤いユニフォームの躍動感をテレビで見ているだけでお酒がうまい!赤いユニフォームの毎日の咲き心地をいつまでも感じていたいですね。
さて、「春の介護報酬改定」の大改革が介護業界を揺るがしていましたが、だいぶ落ち着いてきたようです。私は、今回の改定は介護保険制度が始まってやっと18年目の集大成として、ほぼ完成位に近づきつつあると見込んでいます。そのあとは、大掛かりな改定は行われなくなるでしょう。
だって、介護保険も2020年でハタチになるんで、もうオトナになった介護保険法にあーだこうだ着手することは間違っていると思います。法律ってそんなに短期間で変更ばかりするものではないはずです。これからはそんなサービスを受ける市民も生活がかかっているのですから、落ち着いた介護保険制度で自分や親にタイムリーにあったサービスを選べるアプリなんてできてもいいのではないかと思います。現時点では、市町村の裁量ではまだ介護行政を判断する力量不足で、まだ国に頼ってしまいがちで、そこの親離れがこれからの課題とされています。
さて、そう言いながらも市町村が裁定せればならない「訪問介護の生活援助サービスが過剰の可否」をチェックする制度がスタートします。その過剰かどうかは「利用者の計画を作っているケアマネジャー」の利用者と家族とのコミュニケーションにかかっているのですが、市町村の
裁量により一方的に生活援助サービスが制限されることもあり得るのです。週5回から急に2回にサービスが減らされたら、利用者や家族の近未来の暮らしにどう影響するのか?よくなるのか悪くなるのか?と、想像のアンテナを張り巡らせなければなりません。「ケアマネジャーVS市町村」戦えるのでしょうか?こうなると、「想像力」と「交渉力」「連携力」が、「ケアマネジャークオリティ」だと思うのです。利用者や家族にとって、ケアマネジャーは選べます。自由です。どの人にするかで生活が一変してしまうのです。例えば、想像力の乏しいケアマネが自分の担当になってしまったら、「とりあえず、制度が変わったので我慢してください」しか言えない担当もいるかもしれません。「市町村が・・」「制度が・・」しか言えないケアマネジャーって意外に多いです。どんな我慢ができる利用者だって、スーパースターの大谷選手だって人間。ずっと頑張り続けるロボットではないし、たまにはくじけることだってある弱い存在ということを客観的に判断できるのが介護のプロだし、野球でいうならコーチとしての力量になるでしょう。ケアマネは利用者にとっての介護コーチなのです。
では、どうやっていいケアマネジャーかどうか見分けるのでしょうか。「介護現場経験10年」がいいのでしょうか?「介護経験なし」ではダメなケアマネジャーなのでしょうか?経験によることも大事でしょう。実際には、最上級の資格「主任ケアマネジャー」になるには、当該介護業界10年の経験がないとなれないというハードルの高さです。しかし、介護経験はないけど、他業界の顧客サービスや苦情対応の10年のプロ経験は介護ではカウントゼロなのです。他の業界で様々な顧客対応や問題解決の成功事例を持った方が介護業界に入ってくることも介護業界の活性化には必要だと思います。介護の経験だけが私たちの生活を調整できるとは思えないのです。それら新たなたくさんの経験を持った感覚の持っている方が、他職種連携やまちづくりのアイディアが社会福祉に新風を起こせると思っています。私は「介護の専門職になるには」の要件を変えていきたい。資格が仕事をするのではない、人間が仕事をするのですから。ny59.jpg

第60回     2018/4/28  
株式会社ヘルプズ.アンド.カンパニー 西村栄一
さて、今回は、新しい日本の介護事業スタイルのお話をします。
本誌コラムでも「これからの介護は自立支援だ」とお伝えしています通り、施設では、「ただ時間を過ごすだけの縁側でお茶飲んだり、日向ぼっこしたり、カラオケをしたりするだけの介護」から機能訓練やリハビリ、口腔ケア、栄養の「改善を取り組む介護」へと変化して来ています。
ご自宅で過ごされている方への訪問介護も同様に「さあ、おじいちゃん、一緒に今日は何の料理を作りましょうか」と「一緒」というキーワードが入ってくるようになりました。そんな矢先、なんと、老人ホームの常識を覆す「在宅への復帰支援・機能訓練特化型」の有料老人ホームが誕生したのです。それは堺市のやすらぎの介護シャローム晴れる家5号館です。普通の老人ホームでは「終の住処」と言われ、パンフレット等では「医療介護24時間サービス提供」「人生の最期は緑に囲まれた平穏な環境で」等を売りにしている事業が多い中、シャロームさんはあえて「在宅への復帰支援」を謳う売りに、私は「なんて冒険的な・・」と思いました。しかし、私自身が将来、他人の支援が必要になる介護の決断をせまられた時に、どうしたいかといえば、絶対今のままの自宅がいいわけです。年齢を重ねてきた自分の老いを受け入れることは、自立断念や人生のギブアップを宣言するような勇気であり、なかなかできないはずです。私も51歳。まだ想像すらしたくないです。そんな中、「元気になって自宅へ帰る!」を目的にした介護事業スタイルは新時代を切り開いて行く時代に投石した感じがします。介護や医療事業は、オリジナリティや誰もやらないような先進性があればあるほど、周囲や、ましてや法令遵守と壁がその先進性の足を引っ張ったり、「介護は儲かってはいけない」という後ろめたさや摩擦を産んだりすることが他業界に比較しても多いです。しかし、摩擦を恐れて、寄らば大樹や草葉の陰で細々を経営しても面白くないし、興味が失せてしまうことも事実です。そんな中で、多少の摩擦や乗り越えなければならない壁があるからこそ「介護」がビジネスとして面白いものでもあるはずなのです。 
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  • 週刊NY生活連載アーカイブス2017.12月~2018.2月

週刊NY生活コラム連載60回記念アーカイブス10
第51回           2017/12/1   
ちょうど1年前。ニューヨークマンハッタンで「第二回目日本の介護事情セミナー」を認知症コミュニケーションや介護保険制度事情を参加者約50名様にたっぷり3時間させて頂きました。たくさんのご質問やご相談の中で、私は一つだけその場で解決できなかった宿題を日本にお土産に持って帰ってきてしまいました。それは「減りゆく日本の労働人口の中で介護ももれなく外国人に頼らなくてはいけなくなるかもしれないという事情」です。私は外国人介護については「推進派」でしたが、あろうことか、いわゆる「外国」在住のセミナー参加の一部の方からは「反対」の声があったことに驚きました。日常的に異文化異言語に接している方々から、まさかの声。そこから私も必ずしも推進できなくなりました。帰国後、私はそれ以外の雇用推進を模索すべく、高齢者雇用、障害者雇用、短時間雇用、学生ボランティア、副業推進、早期退職者雇用、同業他社とのワークシェアリング等多様な働き方ができるような介護現場での導入を試みるつながりを求めました。都市部では私の意見に賛同される方が多いことは励みになりました。しかし、問題はもっと急でした。それは、高齢化が一層進んでいる過疎地域では、「今すぐ外国人でいいから移住してほしい。今日の働き手がいないんだ。」という叫びにも似た外国人介護サービスを求めている方々いるということを知ったのです。
さらに、日本ではさらに、外交や貿易面でアジア諸国との経済連携協定を強め、政府支援で官民連携を進めるアジア健康構想でも「日本式介護輸出でアジアの高齢化問題への貢献」を標榜し始めています。日本は小さな島国でも地域によって事情が様々です。私は様々な方々のいろんな立場な方々の声を真正面に受け止めます。あのニューヨークのセミナーから一年経ってまた考え方が変わろうともしていますが、目的は一つです。生命の先にある死をよりよく迎えるために幸せに生き続けられる高齢期(あえて老後とは言わない)を「誰と」過ごすかが大事ではないかと。私のセミナーを聴講いただいた皆様も考え方が変わってきた方もいると思います。変わらないという方に再提案したいです。「絶対介護は日本人じゃないとダメ」と言わず、時代の変化も受け入れてみてはいかがでしょうか。日本を好いてくれる国は世界中にたくさんあります。私たちの100年前の祖先が築いてくれた「日本のあらゆる国への貢献」が100年の時を超えて、日本に今「介護」という形で支援が入ろうとしています。私たちは、日本の危機的とも言える高齢社会を乗り越えるために、そのあらゆる国からの恩返しを受け入れる時代がきているのではないかと最近強く感じています。

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第52回  2018/1/5   
新しい年が始まり、私の周囲の誰もが「介護○○元年」と声高に言います。今年も在米の皆様に新しい情報と私見ではありますが、共有させていただきます。まずは、昨年の特に経営における介護10大ニュースを皆様の目線に近づけるべく「利用する側」にどう影響するかにフォーカスします。

10位 厚労大臣発言「介護現場の書類半減」に意欲。
介護は記録や計画書、承諾書、請求等膨大な量があり、一部でも漏れると数百万の返還につながる非情に繊細なビジネスです。その上で、「仕事の魅力を高め、介護離れを防ぐ」とのこと。

9位 経済的虐待と認定「事業所の取消」
虐待の定義として、必ずしも暴力や精神的いじめだけではなく、認知症になったら自由に使えるお金がなくなるということがないよう指摘された事例と言えます。


8位 介護計画書作成にAI人工知能導入へ
介護にも「働き方改革」の波が寄せています。高度成長期、バブル期の「一生懸命やったら結果が出る」ということを「過去の妄想」とされそうな気がします。

7位 科学的介護の展開へDB構築本格化
今まで計測することのできなかった感情や感覚をどうデータにしていくかが論議され始めました。

6位 混合介護モデルを利用者保護の規定や計画策定を義務化へ
いわゆる国に頼りっきりの介護保険だけで老後は難しいということです。(本誌新年号62ページ参照)

5位 理学療法士協会がデイサービスの「リハビリ特化型」への反論意見
国の指針「デイサービスは機能訓練をする所であり、ゆっくりと時間を過ごす所ではない」に対し、理学療法士側が意見をしたものです。「あり方」は介護全体に影響しそうです。

4位 介護費来年度は初の11兆円超に
これまでのお世話型、預かり型、見守り型の介護から、心身ともに「自立」を目指した介護国策へと転換していくことが決定づけられたといっていいでしょう。
 
3位 介護現場の人手不足解消対策案事例
外国人、ロボットの本格導入。次回のコラム「2018年予測」で事例を書く予定です。ご期待ください。 

2位 勤続10年以上の介護福祉士の月8万円の賃上げへ
かなりインパクトのある改革です。7年以内に100万人以上の介護採用に繋げられるかの大きな国策だと思います。

1位 ケアマネ事業所のあり方改革
ケアマネ事業所の管理者を主任ケアマネに限定し、より高いケアプランの作成や地域連携、退院入院に対するコミュニケーションを求めるとされます。また、利用者へのサービスを偏った法人にすることを「囲い込みプラン」として単位減算することの見直し。一番大切なのは利用者の意向も明確に聞き取ることが利用者や家族のサービス選択の自由を解放するのではないかという方向。 
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第53回     2018/1/19   
在米の方からのご相談がありました。
「日本に住んでいる親の認知症が進行しているため、帰国を検討している。まず、どうしたらいいかなんでもいいから教えてください」とのこと。

まず、最初の行動として、日本のお住いの地域には必ず「地域包括ケアセンター」があります。そこは「地域住民の心身の健康の保持及び生活の安定のために必要な援助を行い、その保健医療の向上及び福祉増進を包括的に支援することを目的とする施設」。つまり、ご高齢者やご家族の相談をワンストップで、必要なサービスへつなぐことや、要支援の方や虚弱高齢者の介護予防ケアマネジメント、権利擁護事業、地域のネットワークづくり、高齢者虐待防止において義務化された虐待の通報を受け付けるなど多彩な役割があるということです。
ちなみに私西村の父も大阪と熊本で離れている独居のため、財産管理や権利擁護の相談からスタートし、生活にリズムができ、社会交流もできるようになり、完全ではないにしても父も、私も不安を解消することができました。その際に、仲介役となっていただいたのが地域包括支援センターの担当ケアマネジャーです。多くの方が、要介護にならないとお世話にならない人?とか、介護プランを作成する人?と誤解をしている方が多いようですので、今回はそこを解きたいと思います。

今でも、その役割については国主催の検討会で『ケアマネジャーの資質向上と今後のあり方』について何十時間も議論されたほどその本質については変貌を続けてもいます。残念ながらそこでも誤解は多く、「担当ケアマネジャーが会議を適切に行っていない」とか、「御用聞きしかしていない」とか、「医療系サービスを適切に結びつけていない」とか、小手先の技術ばかりが議論もされましたが、そもそもの仕事は、「利用者と社会資源を繋ぎ、自立支援への方向に暮らしぶりを向けること」いうことが置き去りになりがちです。そして、「適切な仲介・総合調整能力・技術」を持った専門職であることをケアマネ本人も毎日の業務に追われ忘却しがちになっています。
今一度、思い返していただきたいのは、「2000年の介護保険制度創設で誕生したケアマネジャー制度が後進国であった日本の福祉を一気に開花させてきた貢献者たちと言ってもいいのです。
日本から遠く離れたご家族や、高齢者ご本人も不安になった時、すぐにその地域で何かがあれば、いつでも相談でき、いつでも駆けつけてくれる専門家がいるということ。その地域包括ケアセンター、そして、ケアマネジャーほど心強い存在はないはずです。日本のご両親やご親族の方と連携して、うまく活用することをお勧めします。
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第54回   2018/2/3   
日本では新しい「総合事業」という制度が初めっていることをご存知でしょうか?なんとなくですが、「もう国では面倒見きれん。介護度の軽い人はボランティアでやってください」と投げ出された感じもある制度のような感じが私はします。ボランティアに誰かが一声上げて何十人も集まるならばいいのですが、現実は未整備な地域がほとんどです。
しかし、総合事業の制度の設計にかかわった元厚生労働省の服部真治さんはいいます。「総合事業は、決して要支援者の切り捨て事業ではない。しかし、今までの制度のままでは、御用聞きが蔓延してしまい、自立支援の本分であるその人の持っている能力をできる限り引き出すことに至らないだろう。介護の自立支援の原点を常に意識し、堅持し続けなければなりません。総合事業はそうやってがんばる介護ヘルパーを後押しする制度事業と言えます」と。そういえば、いつの間にか介護保険制度は、本来の理念から逸れて、一人歩きしてしまい、「本人や家族の意向」「自己決定の尊重」という勝手な解釈で「保険で好きなようにサービスを受けられる」という誤解につながり、介護財源をどんどん膨らませてしまった気もします。そういう意味では、総合事業が広がっていくことで、それがもたらす「介護の固定概念の変革」に自分の25年後の老後(76歳)がちょっと期待できるかもしれないと思っています。
日本人は、実際に起きて見ないと納得できないし、動かないという習性があります。一例として、先日、関東地方は大雪で交通機関は大きく混乱しました。天気予報はかなり正確でした。にもかかわらず、混乱が起きてしまいました。ここにも「実際に起きて実感しないと動けない」という習性が存在したのではないかと思います。これは日本人の「みんなやっているからやろう」「誰もやっていないのにやるのは恥ずかしい」と言う文化的原因もあるのかもしれません。
 総合事業はこの日本人が長年かけて積み上げてきた「習性」ですら変えていかなければならないと言う命題を、国から私たちに突きつけているようです。
という私は・・何も老後の準備をしていません(汗)まずは、自分から実践。少し早い?いや51歳。遅すぎるかもしれないという意識を持って「人生ノート」に自分50年史を作成するつもりで、チャレンジしてみます。後に続く高齢者予備軍に見本を示していければと思います。それが自分でどうにもならなくなった時に、総合事業に関わるボランティアさんたちにみられて、笑われてもいい覚悟で。(笑)

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第55回   2018/2/17 
日本では今どのテレビチャンネル回してもオリンピック一色です。このコラムを書いている土曜のお昼ちょうど羽生結弦選手と宇野昌磨選手が金銀メダルが確定した瞬間です。私も20年前の在米時(オクラホマ州)に「アメリカ人は冬季オリンピックあまり興味ないんじゃないかな」と思っていたらフィギュアとホッケーだけはめちゃめちゃ盛り上がっていたのを思い出します。今もそうなんでしょうか。さて、本誌コラムが出る頃はフィギュアスケート女子の最終ですね。やっぱり日本人として応援しちゃいます。さて、それと日陰で目立たないニュースですが、今年の4月からの「介護報酬」「診療報酬」「障害福祉サービス報酬」の金額がほぼ決まりました。自分たちの生活にどんな影響があるのかを予測しながら書いてみます。ところで皆さんは日本人の国民の3大義務というのはご存知ですよね?食う寝る遊ぶ?いや、教育、勤労、納税ですね。実はもう一つの国民の義務をご存知でしょうか。それは「介護保険法第4条」の「健康とリハビリの義務」です。でも、もともと介護って「要介護状態の方の必要な介護をして、家族のサポート・・・」というのは国民の介護の誤解であって、本当の介護は法令的にはそうではないとのことです。つまり、「医療」あっての「介護」なのです。前回のコラムから続く内容になりますが、今まで考えていた誤解されていた介護はボランティアとしての「総合事業」という新サービスに移行することになっていきます。
例えば、これまではデイサービスでは、朝から夕方まで食事、お風呂、体操、趣味活動、レクリエーションを繰り返していたわけですが、4月から「バーセルインデックス評価法」というものが導入され、利用されている方の日常生活活動度(Activities of daily living;ADL)を測ることが促進されてきます。その評価の加算算定については次年度(2019年)とされていますが、経営者側や運営側も、もう頑なに「私たちは利用者様の過ごしたいように施設をご利用いただき、家族様の生活を支援し、地域福祉の・・」とは言っていられなくなってくると思います。そのような古い体質の施設に代わって「ボランティア」や「街角カフェ」が4〜8年以内に変わっていく様相です。バーセルインデックス評価法は、実は単純なもので「食事、移動、整容、トイレ、入浴、歩行、階段昇降、着替え、排便・排尿コントロール」を選択式でするだけの方法です。ただ、ここで介護が介入するのが「できる」「できない」だけではなく、どのように行われているか。どの程度のどんな介助が必要なのか。そして評価の継続こそ、「プロ視点の評価」が求められているようです。

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  • 週刊NY生活連載アーカイブス2017.8月~2017.10月

週刊NY生活コラム連載60回記念アーカイブス9
第46回          2017/8/18   
季節柄、これは私個人の感じ方かもしれませんが、夏の介護事業所には、笑顔が多いような気がします。高齢者だって、寒い時期よりも体の細胞が活性化するのでしょうか。夏といえば、季語にも表されるように、たくさんのキーワードが思い浮かびます。スイカ、かき氷、風鈴、ひまわり、朝顔、浴衣、麦わら帽子、高校野球、盆踊り、夕涼み、里帰り、お墓参り、キャンプ、ラジオ体操、花火、そして、海。
 しかし、そのうちのいくつかは、高齢者や認知症、障害者になったら、そのうちのいくつかは諦めないといけないのでしょうか?夢は夢でしかなくなるのでしょうか?来年からの介護制度改正では、これまでの「お世話型の介護」から「やりたいことがやれる介護」に変わっていくでしょう。私も「介護のあり方」が変わることを見据えて、考えや行動を変えています。例えば、私はこの夏に始めたことは、車椅子のお子さんや高齢者と「海水浴を楽しむ」支援をさせていただいたことです。それは「ユニバーサルビーチづくり」という神戸須磨海水浴場での「まちおこし」のひとつでもあります。関西では初めての試みとのことですが、その歴史は1997年に茨城県大洗ビーチから始まったそうです。その発想は「車椅子・障害・高齢者だから」という福祉を特別視したものではなく、当たり前のことを当たり前にやろうということです。ライフセービングクラブ代表者:足立さんは「ゆくゆくは、もっと海を好きになってもらって私たちと一緒にライフセービング活動に参加して欲しい」と健常者と障害者の垣根を本気で取っ払おうとしておられます。実は、私自身も和歌山の海でライフセーバーとして10年慈善活動をしていますが、これは私の「介護のお仕事」とは全く「別物」として考えてしまって、この二つの活動がコラボできるとは10年間、考えもしませんでした。大変恥ずかしいです。さらに、この活動の先には国が進めるダイバシティ戦略、CCRC等の「ひと・しごとづくり」の要素も持っています。私自身が、生きてきて身につけたことを「介護」や「障害」に応用していくことをもっと考えて行動しないといけないなと思いました。

そして、季節ものといえば、もうひとつの夏の風物詩。今年でなんと40年目を迎える「24時間テレビ」が8月26〜27日にあります。実は注目すべきは、その裏番組NHKの「バリバラ(バリアフリーバラエティの略)」です。
両番組の相関関係はここでは申し上げませんが、後者が伝えようとするのは「障害と感動の方程式」のアンチテーゼです。オーストラリアのステラ・ヤングさんという先天性骨形成不全症の方(ジャーナリストコメディアン)が、今の異常な世界に伝えたいことを簡潔に表しました。「障害者は感動の対象物ではありません」「障害者が克服しなければならないことは自分の身体の障害ではなく、今の社会の方がより強く障害になっているのではないか」「障害者へ程度の低い期待をされない世界になって欲しいし、車椅子の人が目の前に現れてもまったく驚かない世界で生きたい」とのこと。 
 誰だっていつ、どこで、どういう障害者になるとも限りません。その瞬間を境に諦めなければならないことが増える社会ではなく、いつまでも当たり前に「夢」を持って生きる世界にしたいものです。少なくとも、障害者を見て「自分よりも下がいるんだ」と勝手に「勇気」を持つことは、自分の「心の歪み」を自覚しなきゃならんなと思う気温35度、高校野球もひと段落、スイカを食べながら思う土曜夏の午後です。
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第47回    2017/9/8   
今回はご両親をみてもらうご家族様にとっても他人事ではない介護現場の「人手不足」について、どのようなことが起きているのか、またその施策についての一端の情報を共有したいと思います。
最近、国の政策の中からもよく聞く言葉として「パラダイムシフト」という言葉があります。人によっては「何を今さら」という説明不要の言葉かもしれません。国語辞典から抜粋すると「時代や分野において支配的規範となる物の見方や捉え方が、革命的かつ非連続的に変化すること」をいうようです。これを介護の現場で起きている「離職率の高さをどう解決していくか」に「手法」として当てはめてみたいと思います。もしかしたら、「人手不足」問題を抱えている会社全般にも当てはまるかもしれません。
例えば、バケツに水をどんどん注ぎ込んでいっても、穴が空いていれば、注ぐことが無駄な労力になってしまいます。これが職場であれば、「人手不足を解消することは人を入れることしかない」と支配的規範となる考えになってしまうことに相当します。そこで、穴をふさぐための研修「グループワーク」をします。まさに「人手不足100%」で全員が凝り固まった考え方をもみほぐす作業です。一つ目のテーマは、「人を採用することで起きるデメリット」「人を採用しないメリット」と思っていなかったことをKJ法で意見を積み上げていくのです。最初こそ惰性的な意見しか出てこないのですが、その数が増えるほどに「本当に自分たちは人手不足で困っているのか?」という声が半分ほどになることもあります。これが「裏」意識の芽生えです。二つ目には「無責任なゴシップ」という「表」意識をあぶり出す作業です。「ゴシップを言う人には何があって、何がないのか」「ゴシップの対象になる人には何があって、何がないのか」をざっくばらんに意見を出し合います。ここで注意しなければならないのは「ゴシップを禁止すればいい」と言うのは逆に臭いものに蓋をすることになるのでNGです。意見は漫然と繰り返されるかもしれませんが、意見が積み上がってくるほどに「人のありがたさ」が水のそれのように心身に沁みてくるものです。つまり無用な新人いじめや仲間意識を共有するような新人査定が減ってくるのです。

特に日本人の気質は、自分と異なったものや人を受け入れにくい傾向にあります。これから世界的にも未曾有の高齢化社会を受け入れなければならない我々民族にとって、「組織の裏意識」に気づくことが「新型パラダイムシフト」ではないかと思うのです。たった数時間でできるこんな勉強も取り入れていってはいかがでしょうか。
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第48回     2017/9/22   
株式会社ヘルプズ.アンド.カンパニー 西村栄一


今回は、おすすめ介護の本の紹介をします。
最近、私が強く思っていること。皆さんも強く感じておられると思いますが、世代間を問わない「価値の多様化」です。いわゆる「◯歳なんだから年相応にしなきゃ」とか、「俺が若かったらもっとチャレンジしたのになあ」が激減してきていることです。つまり年齢を基準にしない世代のボーダレス化が進んできているのを感じます。高齢者を対象としたサービス造成や商品開発のアドバイスをしている私としては、かつて呼ばれていた「高齢者」または「アクティブ高齢者」という2つの領域だけでは割り切れない、もっと多種類の高齢者層が広がっていることは肌感覚でもわかっていました。それを目からウロコのように書かれた本の著者でもあり、友人の堀内裕子さんからの紹介「新シニア市場攻略のカギはモラトリアムおじさんだ!(編著:株式会社ビデオリサーチひと研究所)です。こういうニーズの多様化を高齢者に絞って分析していただくと、時代の啓蒙本としては本当にありがたいと思います。「老後=暗い」とう既成概念を突破できるきっかけになるからです。そもそも「老」と「後」という組み合わせ自体が、もう死語ではないでしょうか。この本では高齢者の価値観のタイプを6つの因子で説明しきっていることである。●経済的豊かさ欲求、●友人との繋がり欲求、●伝統的家族観、●社会との繋がり不安、●新しいものへの意欲、●シンプル・スローライフ志向。いかがでしょうか?高齢者を語る時に「シニア」か「アクティブシニア」か、2面だけでしか語ってこなかった商品造成やサービスが今までなぜ失敗してきたのか、この因子の発見だけでよくわかると思います。本当は19の価値観があるとも言われているものを絞って6グループ化したわけですから、そこからだけでも湧き出るヒントは限りないと思います。特に私が注目したのは本のタイトルである「モラトリアム」という言葉が相応する「社会との繋がり不安」です。新型シニア層として変化や刺激に親和性を持ってはいるが、いまいち積極性に欠けているため、「気がつけばこんな年齢に」「老いを受け入れきれない」という心の準備が整う前に「死」を現実的に捉えきれない層がなんと6因子の中でも一番多く3−4割を占めるというのです。言われてみれば、私もこれまで受けてきた教育やメディア情報、友人との会話の中でも、避けてきた領域だったと確信しています。介護の仕事に携わっていても「死」や「病気」「老化」「障害」を自分ごととして心のどこかで「別」としていたのか、関わりすぎてマヒしていたのか、改めて「自分事」として自覚し、伝えていかなければならないと感じました。まずは、「人生ノート」にじっくり時間をかけてこれから5年くらいかけて自分の50年の振り返りをメモレベルでいいからやっていこう。それがこの本から得た教訓でもありました。

そして、余談ではありますが、今月、度肝を抜かれた「Forbes Japan 10月号」。表紙には個人的にも親しくさせていただいている在宅医療で3000人の看取りをしてきた佐々木淳先生が出ていたのを本屋で発見して驚きました。ブルーバックでメガネをかざしたポーズがインパクト大の表紙です。内容は「AI×在宅医療、介護、遠隔診療」が、これまで限定的な「専門書」で書かれていたことが、一般書籍やビジネス書でも普通に採りあげてくる時代になってきていることに感慨深いものがありました。しかし、佐々木先生が表紙になるなんて先月会った時にはそんな素振り全然なかったのに。びっくりです。最後は、個人的なニュースですみません。
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第49回   2017/10/13   
AI(人工知能)に介護のケアマネジメントができるのか?
介護に関わる人は統計上、日本国内約150万人とのこと。そのうちケアマネジメントを行うケアマネジャーは全国で13万人。実際に、そのケアマネジメントを人工知能に代わってどのレベルまで期待できるのでしょうか?
レベル1. 人工知能が自動的にケアプランを作れるようケアマネジャーを支援する。
レベル2. 人工知能がケアマネジャーに代わって自動的にケアプラン(書類)を作る。
レベル3. 人工知能がケアマネジャーに代わってケアマネジメントをする。

例えば、ケアプラン作成前のアセスメントや興味・関心シートの人工知能に「いつまでも元気であり続けたい。」とデータ入力すると、「元気の定義は?」と人工知能が考えなければなりません。
人によって「元気」の基準はまばらです。WHOでも定義されている4つの元気「肉体的に病気のない身体的元気」「心の病気のない精神的元気」までは計測できても、人工知能導入によって、「仲間や家族に恵まれている自己価値が認められている社会的元気」、「魂の叫びの霊的元気」までも計測できるのでしょうか。そこで、理想のケアマネジメントに近づけるための「人工知能でできるケアプラン」のきっかけ作りをしようと取り組みを始めた団体があります。官民ファンドの産業革新機構が設立した新会社シーディーアイ社は「人工知能を活用してケアプランを提供する」を目的として設立されました。シーディーアイ社に期待されていることは、「日本が世界で唯一勝てる分野が、介護の人工知能ではないか」と注目されている点です。
日本は、健康立国で、世界では類を見ないほどの過去数十年の国民の健康データや、20年近い介護のアセスメントやケアプランが経年で保管されている実績があります。
 私は、シーディーアイ社の関係筋から情報を入手し、この人工知能の機械学習の機能の一つでもあるディープラーニングについての方向性を確認できました。
シーディーアイ社は、最短で2019年4月には実装したケアプラン自動作成機を稼働させようとしています。あと半年以内のことですが、人工知能の年齢が月ごとではなく、日ごとに成長している。
つまり、現時点(2017年10月)に5歳程度の知能であっても、データを入れるほどにあと半年で6歳から10歳程度の知能進化は見込まれているそうです。

よって、先進しているアメリカの成功例と、日本での介護データの応用が計画通りに進めば、
「レベル1. 人工知能が自動的にケアプランを作れるようケアマネジャーを支援する」までは可能なのではないかという結論に達することになります。前述しましたように、ゲートキーパーとしてのケアマネの支援も合わせると、初めは人工知能とケアマネの「共存」という色が強いでしょう。

さらに、精度の高いものに仕上げていくために、関係者が強く言うことは、そのデータの元となる「地域」が大事だと言います。地域が「介護にならない、もしくはなったとしても自立支援が大事なんだ」という住民自身がこれまでの介護への考え方を変えて、自立支援介護の啓発活動で地域を育てることで、より理想の高い人工知能が生まれる可能性に近づくとことです。
 しかし、そこまで人工知能が進化すると、心配なのは、いわゆる「悪意あるシンギュラリティ(技術的特異点)」がケアプランに起きるリスクのことです。つまり、偽装や望まないデータの習慣的なインプットをすることで、人工知能を暴走させて、間違ったケアプランを作る悪意あるリスクをどう止めるかという点です。 
 関係者に聞いたところ、「例え、偽装データが全体の3割までも入力された場合でも、残りの7割の適合データがそのケアプランを排除修正していくようにできる。その修正力こそが『地域力』」とのことです。地域や共生の力で協力しあって、人工知能を育てていくんだという理念に勝るものはないといいます。人工知能に血を流し、息を吹き込んでいく。理想の自動ケアプラン作成手法を、自動翻訳機に例えるならば、英語のI love youを「私はあなたを愛します」と色気のない訳にせず、夏目漱石の『今宵は月が綺麗ですね』と訳したという逸話に通じる訳ができる、そんな寓話レベルまでに、ケアプラン作成の支援になれるように、息を吹き込んでいきたいものです。
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第50回  2017/10/27   
株式会社ヘルプズ.アンド.カンパニー 西村栄一

日本の介護事情も連載50回目です。いつもお読み頂き本当にありがとうございます。ロング連載を本当に関係各位皆様に感謝してもし尽くしきれません。また、来年明けに生の介護情報を提供、そして、ご意見にお応えさせて頂きます。乞うご期待ください。はからずも私の年齢も50歳。日本の平均寿命は男性81歳、女性87歳です。遡ること昭和初期の平均寿命は49歳だったということを考えれば、どきっとするし、今一度「生きる」を考え直したくなります。
そして、50歳になると日本ではその寿命の名残というか、「加齢特典」というのがあります。嬉しいような、「余計なお世話だ」というべきなのか・・とほほほ。今週、日本ではプロ野球日本シリーズやっていますが、選手全員年下ですもんね。下り坂を自覚しながら、老いを受け入れて、人生の終い方とかやらんといかんですね。そこで、今回は「日本の介護事情」でなく、知っておきたい日本の「50歳からの加齢特典」を厳選して紹介します。
1. 旅行
乗り放題15000円とか、特急40%割引等。有名な「JRフルムーングリーンパス」。夫婦合計で88歳以上。JR線のグリーン車が割引。(夫婦というのがどうかと・・)
2. アミューズメント
ボウリング3ゲーム980円通常料金より400~600円値引き。カラオケもあり。
3. 食べ放題
飲食種により割引が変わりますが、特に焼肉は「50代以上10%引き」というところが増えてきています。
4. 映画鑑賞
条件次第で最新映画で一般より800円ほど安くなることも。
5. 各種スクール
「外国語」マンツーマン指導。「音楽レッスン」楽器なし、初心者も出来る。「パソコンスクール」月4回で月額9800円。「シニアドライバーズスクール」長年の運転の自己流運転を見直す。料金は1回1000円。

現在の日本のビジネスでは、世界最前線のサービスや商品展開が、すべての産業で「高齢者」を対象として急伸していることは間違いないですが、ターゲットを50代にまで下がってきていることはいいことだと思います。ただ、「俺はまだそんな年じゃない」というプライドと、老いを受け入れきれない気持ちの改革は顧客側への覚醒の教育が必要なのかなとも思う50歳でした。
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  • 週刊NY生活連載アーカイブス2017.6月~2017.8月

週刊NY生活コラム連載60回記念アーカイブス8
第41回       2017/6/3   
気づいたらもう夏の気配。毎日の朝飯から夕飯までの時間の流れはすごくゆっくり感じているのに、季節はあっという間に変わるように感じるのは、生き方が充実しているのでしょうか。それとも無駄に時間が過ぎているのでしょうか。そんな土曜の朝に本コラム書かせていただいております。一行書いては喉が渇いたと水を飲み、また、二行書いては背伸びをし、なかなか進まないなあと、昼飯に手を伸ばし、お腹いっぱいになったといい、ちょっと目をつぶりを繰り返すうちに夕方になっているんですよね。たぶん。そんな好き勝手に生きても、あと20年もすると「あなた要介護2です」「認知症です」と言われて、好き勝手にやることに制限されてしまう、または、勝手に自分の生活目標を「介護のプロ」を名乗る福祉関係者とやらに、個人情報の身ぐるみも剥がされ、ケアプランを組まれて、3か月おきに自立支援度を評価される被験者のような高齢者になるのは嫌だなあ、もっと自由に老いていきたいなあと、「2018年度介護保険制度改正の方向性」の裏側に見え隠れする自分の老後に鬱々としながら、まだ熱々のコーヒーに手を伸ばす土曜の昼下がりです。

 ところで、今日も介護事業所現場で、日中の気温が30度を超えて、職員も汗だくで入浴介助、レクをやっています。早めのエアコンで結構部屋を冷やしたかと思うと、夜間は17度と温度差10度以上で職員でさえも体調を崩しがちです。ましてや、そのエアコンに付き合わなければならない高齢者の体調がついていけないのは当然のことです。「自分たちが暑いから(寒いから)、高齢者も同じ」というのは大きな間違いです。冬の寒い時は「ヒートショック」が原因で年間1万人以上がお亡くなりになるくらいです。室温・気温差は高齢者の体調急変の危険が潜んでいます。「温度計」「湿度計」を目安に高齢者をいたわりましょう。赤ちゃんも高齢者もついていけるような環境づくりをしていきたいものです。

この6月(季節の変わり目)に対策したいこと。
真夏へ向けての体力づくり、そして、秋冬への準備。高齢者だけでなく、私たちだって大切にしたい体力づくりですね。つまり6月は一年の自律神経を鍛える大切な季節の変わり目のチャンスなのです。自律神経とは日中や活動時に働く交感神経と夜間やリラックス時に働く副交感神経で構成されています。自律神経に優しくするためには、例えば、「いつもより栄養バランスに気をつける」「ちょっとした運動習慣や5分程度のストレッチ」「いつもより多めの睡眠をとる」そして、「水分補給」です。ここではアルコールやお味噌汁は含みません。一日1500ml(50oz)程度を意識してください。高齢者はなおのことですが、水分制限がされている持病の方はお気をつけください。

水分の減少は体調の変化に大きく影響しています。例えば体重60kgの人の体内水分量はその60%=36kgです。そのうち水分減少が1%(0.36kg)で、まず「喉の渇き」が起きます。しかし、高齢者の場合、感覚の鈍化のせいで気づかない場合もあります。
そして、水分2%(0.72kg)減少で、めまい、吐き気、ぼんやり、食欲不振。さらに3%(1.08kg)で、汗が出なくなり、喉の乾きの感覚も無くなって、まさに熱中症から死に至る危険が潜んでいるといえます。

この6月は一年で一番「自律神経に優しく」そして、夏に備えたいものです。

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第42回     2017/6/16   
骨太の方針2017。6月9日に出ましたね。昨今飛び交っている政策的キャッチフレーズは「三本の矢」とか、「未来投資」とか、目を惹くものが多くなってきています。他にも面白フレーズはたくさんあるのですが、かつての高度成長期の池田勇人氏の「所得倍増計画」や田中角栄氏の「日本列島改造論」よりも、なんとなくいつ叶うのかわからないボワっとした夢を追いかけるフレーズのような気がしないでもありません。
 ところで、その「骨」が「太い」とやらの「方針2017」には何が書いてあって、ここ数年の骨太とどう違うのでしょうか?
3-5年前の骨太の方針の際には、「デフレ脱却」「日本経済再生」「東日本大震災からの復興」「システム・制度の改革」を強く打ち出していました。それと、「技術革新」「女性の活躍」「教育再生」とありましたが、今回の方針はこのように変わりました。(ところで、これらの過去の方針の達成状況は評価されたのでしょうか?達成前にキャッチフレーズだけが衣替えした感じがありますが・・)
2017年は、何と言っても、第一に「健康寿命の延伸」。何が何でも「健康第一」です。これはあたりでしょう。医療も介護も必要とされない社会の実現のためにも「健康第一」です。その上で、高齢者が社会的役割を周囲にも本人にも自覚できる社会の実現です。デフレ脱却(経済再生)だって、復興だって、教育だって、健康でなければ成り立たないでしょう。それについて行くように「一億総活躍」「働き方改革」「地方創生」なのです。ただ、この方針(50ページ分)を読んでいて気づいたのは、この健康寿命の延伸の具体策として「遠隔医療の促進」という言葉がさらっと書かれていることに驚きました。いわゆる「ロボット(スマホも含めて)で健康管理が行われる」という「技術革新」はもう含蓄されているのです。それは、国が社会保障制度改革をも含めた「第4次産業革命」というべきロボットイノベーションを社会生活に取り込むことは当たり前の施策で、それが前提で「Society 5.0」の実現を目指そうとしています。
Society5.0とは、①狩猟社会、②農耕社会、③工業社会、④情報社会に続く、人類史上5番目の新しい社会「社会課題を解決できる社会」のことであり、イノベーションを活かしてこれまでと違った十人十色のニーズに合わせたサービス提供で可能であるとしています。その屋台骨として、それら住民のニーズを支援する「プロ介護」は日本の産業に欠かせないものとなってきているのです。しかし、介護という仕事にその使命や自覚が全体に伝わっているのかどうかといえば、まだ少ないです。それは偏見を変えるための「教育」を持って国民全体に根付かせることが必要なのです。


「未来投資戦略2017」では、「健康寿命の延伸」に次いで、「移動革命の実現」、「サプライチェーンの次世代化」、「快適なインフラ・まちづくり」、「FinTech」の5つを戦略分野とし、政策資源を集中的に投入していくとしています。この戦略分野の中から次回は、介護の仕事が繋がれる「快適なインフラ・まちづくり」で注目されている地域の事例にスポットを当ててご紹介します。
 
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第43回     2017/6/30   
Society5.0という提唱は「社会課題を解決できる社会」を作ることがこれからの日本の社会保障制度改革と言われています。それは没個性の一律化されたものにのっかるのではなく、十人十色のニーズにこたえられる「快適なインフラ・まちづくり」のことを指します。
とはいうものの、これまでの介護保険制度は、全国一律のルールで運営されてきました。地域の特性(都会も田舎も、暑いも寒い等)はもとより、高齢者の個性を把握してサービスを提供することはとんでもないことでした。個別アセスメントや定期的なモニタリングはありましたが機能不全なことが多かったです。これからのsociety5.0に含まれている言葉「快適な」ということは「幸せ」でなければならないのです。今回の国の指針については、国が初めて「個人の幸せとはなんなのか?」ということに焦点を合わせてきたことに、私は感銘を受けました。(一億総なんとかという施策…それはさておき)

モデルケースとして、大阪府大東市の「元気でまっせ体操」をご紹介します。一見なんとも大阪らしい、冷やかしかと思われるネーミングの体操ですが、これが単なる体操の域を超えて「市民を巻き込む」壮大な力を発揮しているのです。大東市は人口 12万人、65 歳以上高齢者3万人の中都市です。体操普及の特徴としては、行政がやるのではなく、「住民主体」で100以上のグループが体操教室を立ち上げ、約2000人の高齢者が自主的に参加するまでとなっていることです。もちろん、これをきっかけとして、これまで引きこもりがちだった高齢者も、「元気でまっせ体操に参加するのが当たり前」という雰囲気から「参加したい」という習慣につながるようになりました。また、体操の効果は介護予防だけにとどまらず、情報発信する行政からの一方的な情報が、高齢者側からも自然に発信されるようになり、孤独死や不衛生な生活(ゴミ屋敷)を防止したり、栄養状態、口腔ケア、認知症の悪化の早期発見にも役立つようになり、それが市の福祉財政の軽減の「武器」にもなったことです。

そして、それを聞いた別の地域では「ほほー。そんな効果的な体操があるならうちの地域でもすぐに導入しよう」と始めるところも増えてきているようです。ただし、ここで気をつけなければならないことが2つあります。例えば、ひとつ目。「百人収容の体育館」に三人しか来なかった。「だめだ。やめよう」ではなく、地域に合わせて軌道修正しながら「継続する」ことが大事です。ふたつ目は、私のようなビジネス慣れしたリーダーがやってしまいがちなことです。やり始めの当初に鼻息荒く「まずは1年で12回やろう。最初は3人でも、1年後には30人集客していこうぜ」と目標発言すること。これは、住民主体で、自然に集まったはずのメンバーが次第に「強制」を感じるようになって、離れていってしまう失敗の可能性があることです。大東市の体操の成果は、住民主体で、自然で、居心地よく、いろんな意味でゲーム性を持って、面白く、集まった一人一人の個人の幸せをリーダーが真剣に考え、その人に合った暮らし方や介護予防、持病への対応を小グループから始めたことに原因があると思います。二宮尊徳先生の言葉「積小偉大」のように、「何事も順というものがあり、気に逸って速成を願ってはならない。小は自らの身の丈にあったもの、平凡なものでありそれが集うことでやがて大なるものへとなる。」を大切にしながら、その地域に合った、個人に合った「快適なインフラ・まちづくり」を進めていきたいものです。 

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第44回    2017/7/14   
暑いです。日本。ニューヨークもかなり暑いと聞いてます。いかがお過ごしでしょうか?今年の雨も雷も異常じゃないでしょうか。毎年言われていますが、今年は特にテレビの速報ニュースのテロップ「特別豪雨警報」や「短期集中豪雨警報発令」等でビクッとすることが多い夏です。豪雨災害、そして地震と各地での犠牲になられた方、ご家族の皆様へ心より哀悼の意を表してご冥福お祈りいたします。

さて、前回、高齢者に優しいまちづくりは「日本の社会保障制度改革」につながると言うお話をさせていただきました。老いも若きも自分の「半径50m以内の幸せって何だろう?」って考えるだけでいいのです。今回は「ここが変だよ日本の福祉。障害者への対応編」です。「まちづくり」といっても、様々な個性ある民がいます。そこには必ずしも健常者だけとは限りません。「老若男女」という以外にもっと個性的な民で構成されているはずなのです。なのにマイナーな存在は影に隠れて、メジャーのためのまちづくりのなんて多いことか。「日本に限ってそんなことない。おもてなしの国ですから」とそんな声が多いのは大きな誤解です。以前、本コラムでも「障害者差別解消法」をテーマにして書かせていただきました。施行されて1年半近く経って、障害者等のマイナーへの偏見が減っているのかといえばそうではなく、実は裏事情で聞こえてくるのは、「日本は止むを得ず国連が定めた障害者権利条約へ批准した対策だけでしかないのではないか」と皮肉交じりにいう関係者も多いことです。そんなさなか、こんなことが起きました。「日本の飛行機会社の車椅子客の搭乗拒否」です。

6月のある日、ある空港のカウンターでの接客の際に「歩けない人は乗れない」と会社側が車椅子の方の搭乗を拒否したというのです。理由は、歩けない人を搭乗させる機材が無いからとのこと。本来であれば、「仕方ない」と客も諦めることが多いかもしれません。しかし、この客は「同行友人の手を借りて搭乗できないか」と食い下がったのです。困った会社側は上層部からの指示に従ったのでしょうか。やはり「友人の支援があってもダメ」との決断。それとも、悪しき前例がそのあとの公平性を侵食してしまうということでしょうか。食い下がる客はついに、車椅子を降りて、下半身を引きずりながらタラップを自身の腕の力で搭乗しはじめたというのです。友人は手を貸せない。ましてや、そういう判断をした会社側も放置するしかない。異様な光景は空港内に大勢の客の前に晒されてしまったのです。もう一度言っておきます。これは日本で起きた先月のことです。私は本当に驚きました。しかし、もっと、驚くべきは、日本国内のネットの反応です。アメリカ在住者からすると「飛行機会社への非難」がほぼ100%だと思います。しかし、日本国内では「車椅子の搭乗者への非難」もかなりの数だったそうです。その数ほぼ半々。その意見の一部は「障害者は格安チケット購入すべきではない」「車椅子で搭乗することをわざと事前に連絡しなかった悪意があるのではないか」「当たり屋、クレーマーじゃないのか」とのこと。日本は「おもてなしの国」と宣言したり、内閣府が推進するアジア健康構想で発表された「介護サービスの輸出」だったり、「誇り高き日本の心」を世界中に知ってもらおうとは言うけど、それは井の中の蛙であって、まだ2020年のパラリンピックオリンピックをお迎えするには準備万端ではないかも。例えば、もし、「事前連絡なし100人車椅子搭乗客」が来ても、笑顔で迎えられる日本。それが出来て、初めて「本当の日本のおもてなし」かもしれないなあと感じた出来事でした。あと2年半…間に合うかな? 

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第45回    2017/8/4 
遠くに離れて暮らす両親や、独り暮らしの親が心配な方も多いと思います。
日本ではそのための見守りグッズが多く活用されています。
例えば、魔法瓶のお湯を沸かすスイッチを入れたらメールされたり、ベッドや床の振動で生体のお知らせするセンサー、また、外出のログを記録するGPS機能を備えた小型端末をいつも使う靴に設置させたりして、孤独死や徘徊を予防する動きは家族よりも行政主導で動き始めています。さらに、これは先週、アメリカから入ってきたニュースですが、ついに体内にマイクロチップを埋め込む企業までもが出てきたとのこと。未知の「害」を恐れるか、便利さを優先して取り込んでいくのか、日本での動向に注目したいところです。
さて、私自身にも、独り暮らしの親がいるので、今出来るもっとも簡単な方法を利用しています。それは、「余ったスマホの再利用」です。簡易の「監視カメラ」として、親宅のリビングにスマホを設置しています。その方法は次の通りです。

1 親宅のスマホの専用電源の確保。
2 使わなくなったスマホに電源コードをつなぐ。
3 親といえども出来るだけ手の届かない位置か、固定できるところに設置する。
4 通信環境を確認する(Wi-Fiが望ましい場合がある)
5 自分スマホやパソコンにアプリをインストールする。
アプリ例:「あんしん監視カメラ」「Home streamer Lite」「Motion Detection Camera HD」「Photo Request」等。

アプリによって、動画であったり、写真であったり、センサーのように感知した時に映像を送信してくれたり、様々です。いずれにせよ、高価な費用もかからず、24時間どこででも、発行される専用のログインIDやパスワードを部屋の状況確認することができます。

設置について最大の注意点は、「個人情報」です。いくら「心配しているから」と言っても、一個人であることの尊厳にむやみに抵触しないようにしてください。行き過ぎるとそれは拘束に相当し、「虐待」の一つとして扱われるリスクもあります。「本人の承諾」を得ることは当然ですが、そこに判断力が備わらない場合もあります。そのような点にも十分配慮して試してください。
 

もう一つ。離れて暮らす親の状況確認について、既に介護施設に入居されている場合もあると思います。または、まだ在宅生活の継続中で、定期的にヘルパーさんが来てくれたり、デイサービスに通っていたりされているかもしれません。そして、介護事業所として、そのサービスの折に、親御様の状況を記録していかなければならないのです。サービス提供ごとに状況を報告してくれる事業もあれば、月末にまとめてモニタリングの一環として報告していただくこともあるでしょう。しかし、最近では、家族様の安心のために、それら記録を介護事業所と家族の双方向情報共有だけでなく、主治医やケアマネジャー、各種セラピストや地域包括支援センター等と複数の連携によって状況をSNS化されるようにもなってきています。
それが、国が進めている介護記録のICT化、ケアプランのビッグデータ活用によるAI化への過程の一部でもあるのです。離れて過ごす親の介護が心配でも、報道される介護のニュースさえ専門用語過ぎて分かりにくいことも多いかもしれません。「もっと説明して」と介護事業所に詰め寄っても、実は、介護の現場でも理解できていないことが多いです。ましてや、ご家族様に伝えることが後手になってしまうこともあるでしょう。このコラムにて、それをどう捉えるか、要約するか、今後も手を緩めずに皆様にお伝えしていきたいと思います。

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  • 週刊NY生活連載アーカイブス2017.3月~2017.5月

週刊NY生活コラム連載60回記念アーカイブス7
第36回       2017/3/17   
アメリカにお住いの方にとっても、自分ごと、両親ごととして、特に気になるのが、もしも、日本に帰ったら介護の「費用」はどのくらいかかるのかという問題だと思います。ちょうど、当社と主要メディア主催で3月末に開催予定のセミナー企画があり、アメリカにお住いの皆様でも参考になると思い、そこで事前アンケートの中から2名様のご質問を抜粋しました。ご紹介させていただきます。

事例1)60代(女性)独身、子供なし
終の住処として老人ホームを探している。自立のまま入居し、生活し続けて、そこで介護が必要な状態から看取りまでできればと思っている。
質問1、要介護認定になると再契約が必要か?
介護施設は基本的には「65歳上で要介護認定者」という要件がほとんどだが、最近では、健常者で、夫婦で、勤務しながら等でも入居を希望される方も増えています。「契約」については、健常者としての暮らしと要介護者としてのそれが変化することがありますので、お住いの棟が変わったり、常時見守りや介護保険法の適用によるサービス提供が発生したりする場合には、契約が必要となります。

質問2、他の施設に移る必要があるか?
高齢者施設の種類にもよりますが、例えば、こういう4つのケースがあります。
1. 病気やケガによる長期入院
介護施設は医療機関ではないので、専門的な医療処置で入院が長期(平均3か月)だと施設から退去を求められることがあります。

2. 認知症の進行
例えば、暴力行為や暴言、他人の居室に入る等、他入居者に支障がでると判断された場合は、退去を求められることがあります。そのレベルについては施設ごとに異なります。

3. 月額費用の滞納
月額費用が払えず、身元引受人も支払いが難しく、今後の支払い見込みも立たない場合、施設から退去を求められることがあります。

4. 運営会社の倒産
運営会社が倒産閉鎖になってしまう場合、それでも「500万円上限」で前払い金「保全義務」があります。しかし、義務なのに保全措置をとっていないところもありますので、契約時に確認する必要があります。また、グレーな部分としては、施設が継続されても、引き継いだ別会社のサービスが改悪されることも要注意ポイントです。

契約の際には上記4点を様々な観点から確認しましょう。


質問2、施設の種類によってどのようにかかる費用が変わるのか?
・住宅型有料老人ホーム=食事等サービス付き「居住施設」。要介護になった場合、外部介護サービス事業者と契約必要。月10~30万程度。
・サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)=バリアフリーで見守りサービス付き「賃貸住宅」。要介護になった場合、外部介護サービス事業者と契約必要。月8~20万程度。
・高齢者向け住宅、シニア分譲マンション=いわゆる無認可のため、全国にあるデータもバラバラ。消防法やメンテナンスも低質から超高級まで様々。月8~20万程度。
・介護付有料老人ホーム=要介護者向き。介護環境や設備、サービスも充実。一時金は数千万円〜億円もある。持ち家を売却してマンション感覚で入居する層が多い。月15~30万程度。
・軽費老人ホーム、ケアハウス=住まいに問題がある方へ支援目的の「社会福祉施設」。それぞれに入居条件、サービス内容、金額が異なる。月3~20万程度。
・グループホーム= 認知症で65歳以上。介護の支援を受け「自立」で共同生活をする施設。月15~30万程度。
・特別養護老人ホーム(特養)=65歳以上、要介護3以上。在宅生活が難しい方向け福祉施設。月7~20万程度。
・老人保健施設(老健)=入院は不要で、在宅復帰を目指す施設。医療サービス、リハビリが行われる。月8~15万程度。
次回も引き続き、事例2を書かせていただきます。

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第37回    2017/3/31   
前回に続き、当社と主要メディア主催で3月末に開催された「老人ホームの選び方セミナー」からご相談抜粋の後半です。
事例2)50代(男性)バツイチ、子供あり、持ち家あり。今はまだ健康であるが、先のことを考えると、体が元気なうちに施設入居か、在宅のままでいいのか判断に迷っている。

相談1、施設の場合と在宅の違いはどんな点があるか?

回答1、国の介護の未来を見据えた施策として、「国民の在宅生活の限界点を上げる」という目標において、「介護財政を圧迫させないためにも、国民にはできる限り在宅生活で自立したままの生活して欲しいという点では国は在宅での生活を促進しています。直近の住民からのアンケート結果でも「大多数が在宅生活の継続も最大限望んでいるという数値が出ている」という前提で、介護は制度として運営されています。国はセーフティネットの福祉として、そこは慎重に、少しずつ国民の意識を変えるようあらゆる面から取り組んでいます。例えば、次の四助について、過去、特に高度成長期1960−70年代は、公助ありきの共助、互助、自助であったものを、2025年に向けて、逆にしようというのが意識の変革、つまり、パラダイムシフトと言い換えられています。
・ 自助(自分で貯金を切り崩す、老化を遅らせる努力)
・ 互助(パートナー、親族、友人等周りからの支え)
・ 共助(地域ボランティアで、役所も含めた仲間で、介護制度で支え)
・公助(税金、生活保護等で支え)
特に3つ目の「共助」について、「地域包括ケアセンター」の全国の設置数が7228か所となっている。(平成26年4月末現在) 設置数の目標は「各中学校区域に1か所」と前提されているので、あと4000増やすことが必須課題なのである。アメリカ在住の皆さんも「日本の親が心配」「介護を受けている親のお金が心配」「面倒を見ている家族の心労が心配」等あると思います。そんなお悩みを聞いてくれて、解決の方向に導いてくれるの「あなたの代わり」にもなってくれます。ぜひ帰国の際には、地域包括ケアセンターへ訪問してみてください。

在宅介護を始める前の6つの注意点
1. 介護の原因となる病気や症状を知っておく
2. 症状を改善させるリハビリの実践
3. 環境を整える
4. 起きやすいトラブルへの対処方法を知る
5. 介護のために仕事をやめない 
6. 新しい仲間を作ること。(気を楽にしてくれる)

どうしても在宅生活は無理なので、「特別養護老人ホーム(特養)」に入居したい場合。例えば、年金収入のみ35万円、資産もなし、親族扶養なし。
この場合は、「負担限度額認定」が付与される事になります。この程度であれば「所得区分2」というのが妥当なところでしょう。さらに、「高額介護サービス」を適用した場合、個室ユニット型なら月約5万円、多床室なら月約4万円(+医療費、雑費等)です。やはり特養は安いですね。さらに、その特養が
「社会福祉法人等利用者負担軽減事業」になっているならば、そこからさらに数千円安くなるのが現状です。だから、「特養待機者52万人」のような現象が起こるのですね。

相談2、年収や資産によって特養の入居要件は変わるのか?
回答2、特養は年収や資産によって施設入居要件は変わるのではなく要介護状態や認知症の進行具合によって変わります。

相談3、老人ホームを選ぶ注意点は?
「これぞ」という答えはありません。十人十色の生き方がある以上、その人に沿った介護に対する価値観や家族観、人生観で高低差が生まれると思います。
そして、今一番重要だと思われるのが、死生観です。

次回は、この「相談3」をさらに詳しくお話しします。

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第38回       2017/4/14  
大阪で3月に開催しました意見交換会「老人ホームの選び方セミナー」のご相談の一番大きなテーマになった「老人ホームを選ぶ注意点」について、喧々諤々と意見が出ました。
結果として、百人いれば百人の生き方がある以上、血液型や星座占いのように4種類〜12種類程度に分けるのは相当難しいと感じました。しかし、こういう話し合いができるだけでも日本は高齢化社会に対して進化が著しいのではないかと思います。かつては、少年・青年・中年というくくりの外側に位置づけられていた高齢者。ましてや要介護者となれば市場開発の対象からは論外でもあったのではないでしょうか。その要介護者や高齢者の一部に「新種が発見された!」として「アクティブ高齢者」が商材やサービス開発の市場開発のヒントとして注目されたのが約30年前(1980年代)の上原謙さんと高峰三枝子さんのフルムーン旅行。その後、介護保険制度が約20年前(1990年代)に制度論議がスタートし、さらに介護予備軍「予防」の意識が出てきたのが制度開始直後の10年余前(2000年代)。高齢者も市場の中でメジャーな存在となってきました。にもかかわらず、介護の現場や、老人ホームの開発者のイメージは未だに20−30年前のままが多いのも事実です。また、そこしか見学の機会がなく、止むを得ず、そのサービスや施設を選んでしまうご家族や本人様がいらっしゃることは、私も専門家として悲しいし、ここぞとばかりに変えていかなければならないと感じております。
 かつては、アクティブ高齢者と要介護予備軍と要介護者の3種だった市場も、2025年に向けて7種説が出てきています。「保守的高齢者」「積極的伝統好き高齢者」「身の丈現実高齢者」「自分大好き高齢者」「社会派高齢者」「モラトリアム高齢者」「要介護者」。老人ホーム選びも、料金も、建設も、デザイン、サービスもこの7種の視点から、どこに属するのか見学することで、より選びやすくなるのかもしれません。選ぶ・選び合うのはお互いのお見合いみたいなものですから。
<経営コンサルタント視点での簡易施設選びの6つのポイント>
1. 玄関の清潔さと、除菌アルコールの設置と職員の挨拶で目線が合うかどうか確認する(不審者侵入防止にもつながる)
2. 廊下ですれ違う利用者の表情や交わす言葉が明るいかどうか印象をみる。朝であれば、外部デイサービスのお迎え待ちの方や、通院の準備の姿が見られる。
3. 共有スペースでの利用者の車椅子に座らされている人数とそうでない人数の対比をする。車椅子は原則移動手段であり、座らされっぱなしには理由があるかどうか聞いてみる。
4. 個人情報の露呈具合の確認をする。イベントの写真はいいとして、「○○さんの薬」とか、「○○さん刻み食」等の個人情報がわかるとこに見られる場合は良くないと判断できる。
5. 普通では見せられない「汚物処理」「喫煙所」や「事務所」「避難経路」なども見せていただけるかどうかも聞いてみると良い。
6. できれば、食事時に見学してみると、あらゆるところにサービスの質やリスクマネジメントの質を評価できる。細かい点はここでは割愛します。

見学するポイントは、どうしても、案内されるがままの受け身見学になってしまいがちで、見た目やセールスポイントにのみに目がいってしまいがちですが、何よりも重要なのは、ソフト面(サービス)が本人のとって重要だということを忘れないでください。日本に帰国する際、もしくは、日本にいる親族にお伝えください。

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第39回    2017/4/28   
日本はご存知の通り4月が全体的な「期」を始まりです。桜が咲くのと同時に会社や学校のいろんなものも人も新しくなり、慣れない環境にドキドキ緊張もするけど、踊るようなワクワクするいい季節でもあります。そして、「介護」に関する話し合いも4月にたくさん開始しました。4月12日に内閣府主催の経済財政諮問会議「経済・財政一体改革」では、医療・介護をはじめとする社会保障制度改革の推進に向けた提案。4月14日は安倍首相を座長とする「未来投資会議」。そこでは、介護を科学的に行うことが話し合われました。今までは、介護を必要とする利用者のケアプラン作成はケアマネジャーのスキルに委ねる属人的なやり方が多かったことは否定できません。その上で、家族・本人の要望と法制度に照らしてケアプランは作成されていましたが、それがなんと、「科学的介護」というのは生体データとサービスデータからAI(人工知能)でビッグデータを算出し、自動的にケアプランの作成に近づけていくというのです。まさに「未来」がそこにありますね。
 続いて、4月18日には国会で「介護保険関連法改正案」が衆院を通過しました。「利用者負担3割へ」という見出しが記事としては多かったようですが、それよりも、もっと隠れた大きな改正案があったことはあまり報じられていません。それは「適切な指標による実績評価、インセンティブ付与を法律により制度化」という項目です。直接的な言い方に変えると「私たち市民は介護にならない期間をできるだけ長く先送りにしなければならない」=「介護が受けにくくなる」ということでもあるのです。ここで、私が思うのは、極端な解釈かもしれませんが、「介護は無くなるのではないか」とも思うのです。一億総介護予防社会の幕開けです。それでも残念ながら、加齢が原因によって介護が必要な状態になるというタイミングの時には、すでに病院の「患者」のそれではないかと。そういう意味ではこれからの「介護」は病院により近い状態のことを指し、「在宅生活の限界点」を上げることが国と地方行政のミッションとなる以上は「要介護」の期間は一気に短くなっていくのではないかと予測するのです。ということで、今後、介護は市民生活のライフラインではなく、死期に近づかないと受けられないものになるのではないかと…恐ろしい。5月になれば、参議院でも議論されますが、ほぼ変わりなく通過するのではないでしょうか。唯一、救いなのは、4月20日に財務省の「財政制度分科会」でも「介護保険制度改正案で挙げられている自立支援・重度化防止に向けた介護改善評価を確立するには、クリームスキミング(改善込みのある利用者の選別)を回避し、アウトカム評価(結果)だけでなく、プロセス評価等を組み合わせることを検討すべきと提言されていることです。私は、これを良い風に解釈します。「人は皆老いるもの。必ず良くならないとインセンティブをもらえないというのはおかしいのではないか。人間が人間を数字で結果だけで評価するのはあまりにも冷たくないか。もしも、その人の介護度数は悪化しても、例えば、家に帰ることができた。会えなかった旧友に会うことができた。言葉を発すことができた。笑顔が増えた等、そういうことをプロセス評価としてもいいのではないか」と、勝手な主観解釈ではありますが、これが財務省らしくない(失礼)前向きな解釈ができたらインセンティブ評価も悪くはないかなとも思います。 

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第40回     2017/5/19   
今回は最新介護機器情報です。日本発というよりアメリカ発を起源にしているものも多いかと思います。特に生活の一部として欠かせなくなっているスマホやタブレット端末はある意味、手足がなくてもロボット機能は備えており、「既にロボットは社会の一員である」と言っても過言ではないと思います。
実際にざっと見回してみて10人中多い時には全員スマホの画面を見ているなんて日常茶飯事の光景ではないでしょうか。もしかしたら、「社会の一員」どころかロボットに「支配されている?」かもしれません。
 さて、ロボットを労働力の「ひとり」と仮定して心配される日本の介護労働者不足の未来を想像してみましょう。日本では生産労働者が年齢ベースで今後30年毎年50万人以上減っていくと試算されていく中(*)、高度成長期に体験した過去の経験則「残業すれればお金が増える」「気合いで営業すればお客さんが振り向いてくれる」等の根性論を捨てて、いかに、機能性を活用し、効率よくするか、たくさんの仕事を一人でせずどうワークシェアリングするか機器を通して解決しなければならないのは何も介護福祉だけではありません…というよりこの業界が一番しなければならないのに一番遅れているとも言えます。そこに気づきを与えていきたいと思います。

人は何歳になっても、できる限り「他人の手を煩わせることなく、自立した生活がしたい」ものです。それが人の尊厳です。しかし、老化に伴い、自分自身の尊厳が崩壊していくことも、ある程度受容しなくてはならなくなることもわかっておかなければなりません。少しでも「人の手を煩わすこと」を先延ばしにしてでも。そのためのロボットであれば、ぜひ積極的に使いたいものです。

その一つが、現在開発中の排泄予知センサー「D Free」です。これは簡易エコーにより腸内をモニターし、スマホの専用アプリで排泄のタイミングを知らせてくれるというものです。例えば、健常者自身でも、排泄排尿については年に数回、予期せぬ急な生理現象に慌てふためくことがありますが、特に介護現場ではなおのこと。利用者の排泄ケアが大きな問題で、かつてはそのタイミングについて、「排泄後」を検知する技術などを研究されてきました。しかし、これは「排泄前」に予測するというところが新しい発想です。介護職員は「Aさんあと20分でトイレだね」と事前に排泄タイミングを把握できるため、トイレ誘導等をご本人に促し、そのプライドをいつまでも維持させることができるはずです。
開発者の中西氏は言います。「利用者の『最期まで自分で排泄したい』という思いは、時代を超えて古くからの人間の願いだと思うのです」と。

もう一つの尊厳維持装置は「介護ヘルパーマッチングビジネス」です。これの最大の特徴はスマホやタブレットで、仕事の空き時間を使って介護したい人と介護を求めている人を結びつけるマッチングビジネスです。しかも、ネット上で個人間での契約により成立します。最近では、民泊やタクシー、駐車場、会議室など、何かにつけ「空き」があれば、すぐに繋がるようになってきています。その普及はCtoC(顧客同士の直接取引)といい、国も「地方創生」「住民主体型サービス」「ボランティア活動の促進」等として、必ずしも、BtoC(売手と買手の取引)にこだわらずに、政策誘導している追い風も、ビジネスが広がる理由でもあるようです。

「働き方改革」「休み方改革」が両対をなして、国の政策になっています。そのためのロボットの活用は「人が経験を積んでやる仕事にまでロボットに口出しされる筋合いはねえ!」等の声も含めて賛否両論ありますが、私は、今の日本には、想像したことのない未曾有の生産労働者人口激減と高齢化激増社会の中で、過去の成功体験に縛られない「生き方改革」をしなければならないと確信しています。

(*)資料:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」の出生中位・死亡中位仮定による推計

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